FIREに向いている人・向いていない人とは?

FIREに向いている人・向いていない人とは?|リビングコーポレーション

FIRE達成者Kです。FIREを達成すれば自由を手に入れ、誰もが悠々自適な生活を送ることができると思う人も多いと思いますが、実際にはそうとも言えません。私は、FIREとはかなり人を選ぶライフスタイルだと実感しております。今回はFIREに向いている人・向いていない人について考察いたします。


<FIRE達成で得られるものは?>

私はFIREを達成することで得られるものは、「3つの自由」だと考えています。
3つの自由とは、「経済的自由」、「時間の自由」、「人間関係の自由」です。
次からは、ひとつずつ解説していきます。

 

<経済的自由>

FIREを目指す多くの人が考える一番の目的は、経済的な自由を得ることだと思います。
投資などで年間生活費の25倍の資産形成ができ、それを4%で運用できれば理論上、資産を減らさずに生活することが可能で、FIRE達成となります。

会社を退職し、投資での不労所得と副業や簡単な労働収入で、仕事に縛られず自由に生活することができます。
また経済的自由を得ることで心に余裕が生まれ、自分のやりたいことが見つかる可能性もあります。


<時間の自由>

FIREを達成すると、自分の好きなように時間を使うことが可能です。
通勤や残業、休日出勤と言った仕事での時間拘束が無くなり、時間の自由を得ることができます。

趣味に多くの時間を使うことや、新たなことに挑戦することもできます。
FIREの時間の自由は、絶対にやらなければならないことが無くなり、やっても良いしやらなくても良いという時間の概念になります。


<人間関係の自由>

FIREを達成できると、人間関係は自分が付き合いたい人とだけ、付き合いたい深さも選ぶことができます。

ビジネス上での人間関係は、最初から主従関係や立場の上下が決まっている場合が多く、なかなか逆らえない関係性があると感じていました。
この部分でストレスを感じている人も多いと思いますが、FIREによりこのような人間関係は無くなります。


<投資が好きであることは必須条件>

以上、FIREで得られる自由を説明いたしましたが、良いことだけではなく、もちろんデメリットもあります。

FIRE達成により、ある程度の経済的自由は得られている状態ですが、投資で不労所得を得ていくことは避けられない要素です。
この状況はFIRE達成していても、投資やお金には縛られた状態にあるという見方もできます。

FIREにも様々な種類があり、一生遊んで暮らせるような多額の資金を形成できた「ファットFIRE」でない限り、投資や副業で生活費を稼ぎだす仕組みのため、投資とは縁が切れないわけです。

このような状況からFIREに向いている人は、まず投資が好きな人と言うことができます。
多くのFIRE達成者は、投資による資金形成を計画的にできた人が多いため、投資が好きな人が多いですが、楽しみながら投資ができる人はFIREに向いています。

大切なことは、結果に関わらず投資と向き合えるかどうかだと思います。
FIREの投資においては、大きく資金を増やそうとしてリスクを背負う投資よりも、いかに資産を減らさないかを一番に考え、資産を守る投資に徹することができるかが重要になってくると実感しております。

つまり、刺激的な投資ではなく、地味でつまらない投資が好きでなければならないと言えます。
また投資と継続的に向き合っていく覚悟は必要だと思います。


<時間の使い方が上手い人>

私がFIREを達成してよく受ける質問は、「時間がありすぎて暇ではないか?」ということです。
結論としては、暇な時間をも楽しめるタイプなので、暇ではないという回答になります。

FIRE達成した自分をイメージした際に、時間を持て余して暇すぎるだろう、人と会わなくなり孤独感を感じるであろう、特にやりたいことがないため仕事がなくなると不安などと思う人は少なくないと思います。

このように思うのは普通のことで、むしろ正しいことだと思います。
しかし、FIRE達成の前段階でこのように思うのであれば、FIREには向いているとは思えません。

会社を退職した場合、通勤が無くなり勤務時間や残業などの拘束時間が無くなります。
つまり何かから強制的に拘束される時間が一切無くなるため、基本的に自分でやることを決める生活となります。
これを楽しく思える人と、逆に不安に感じてしまう人がいると思います。

FIREに向いている人は、時間の使い方が上手く、暇な時間があることに幸福感を得られる人だと感じています。
時間があることで、本当に自分がやりたい事を考え、まずやってみることが可能になります。
私は時間が多くあることで、自分のやりたいことが見つかり、結果的に会社員の時より忙しくなりました。

会社員時代には自分のやりたいことを考えても、明日の仕事が気になり実践するに至らないことが多くありました。
時間的な自由に不安を覚えずに楽しめる人は、FIREに向いていると言えます。


<社会的な立場を気にしない人>

FIREの最大のデメリットは会社を辞めることにより、社会的な信用力が無くなる事だと考えます。
日本では、投資家やFIRE達成者と言っても単なる無職にすぎません。

また投資で生計を立てている人が自分の周りにいないため、怪しい、胡散臭い印象で見られることも少なくないと思います。
一般的に人は、自分の知らないものや事柄には好意的な感情を持ちません。

自分は良くても、家族がFIREに対して良い印象が持てず、家族の了承が得られないためにFIREを断念した人もいるようです。
家族がいる人、特に子供がいる家庭は、家族の了承を得ることは簡単でない場合もあります。

このように社会的立場が無くなることで、社会からの目が気になってしまう人はFIREには向いていないと思います。
一方で、会社名や役職、属性や社会的な立場を気にせず、自分らしく生きたいと思う人はFIREに向いていると考えます。

<変化に柔軟に対応できる人>

世の中は目まぐるしく変化しており、その変化のスピードも速くなっている印象があります。
特に投資を取りまく環境は、世界情勢や経済状況とともに日々大きく変化しています。

また投資についてのルールや税制も今後、変わっていく可能性があります。
実際に変化があった際に、それを良く分析し、いかに自分の状況に適合させるかは、FIREの生活にとって必要なことと言えます。

税制や社会保険の内容が変わると自分の収入に直結し、給与収入でのカバーができないため、大きな影響を受けるからです。

FIREに向いている人は、世の中の変化を受け入れ、それに適合していくことを柔軟性を持って考えることができる人だと思います。

このような変化を受け入れるには、日々色々なことを学ぶことが大切だと思います。
様々なニュースや話題に対して、積極的に情報収集し、自分なりの尺度を持ち、他人の意見をも肯定することが重要となるかもしれません。


今回はFIRE達成で得られる自由と、FIREに向いている人・向いていない人について考察してきました。FIRE自体が、比較的最近生まれた新しい考え方のライフスタイルです。このライフスタイルに向いていると思う人は、FIREを目指してみるのも良い試みだと思います。