今話題の「セットアップオフィス」とは?特徴とメリット・デメリットを解説!

今話題の「セットアップオフィス」とは?特徴とメリット・デメリットを解説!|リビングコーポレーション

 

最近、スタートアップ企業や外国企業を中心に、新たなオフィスの選択肢として需要が増加しているセットアップオフィス貸し手側にもメリットがあることから、不動産投資の手段としても注目を集めています。今回は、セットアップオフィスの特徴とメリット・デメリットを解説していきます。



セットアップオフィスとは?

セットアップオフィスとは、事前に貸主側がオフィス内の空間デザインと内装工事を行い、デスク、椅子、電話、インターネット接続など、すぐに業務を開始できる環境をセットで貸し出しするオフィス形態のことです。

 

一般的に必要なオフィス設備に加え、一部のセットアップオフィスには、キッチンや休憩スペース、シャワールームなども整備されており、他のオフィス形態と比較し、設備の充実度が高いことが特徴です。

 

通常、企業がオフィスを借りる場合、レイアウト設計や内装工事の計画等、入居までにも多くの準備が必要となり、実際に業務が開始できるまで時間がかかりますが、既にオフィス環境が整っているセットアップオフィスであれば、その手間や時間、コストを大幅に削減することができるため、昨今、スタートアップ企業を中心に需要が拡大しています。



セットアップオフィスの歴史

セットアップオフィス」という概念は、20世紀後半アメリカで生まれました。

当時は多くの企業が急速に規模を拡大し、迅速オフィススペース確保が必要でしたが、新たオフィスを開設するには、家具設備の購入や設置、レイアウトの検討など、多くの時間と労力がかかるため、これに対する解決策としてセットアップオフィスが考案されました。

 

セットアップオフィスは、内装設備や家具などが整った状態で提供されるため、企業は入居後すぐに業務を開始することができ新たオフィスを開設する際の手間や時間だけでなく、これにかかる人件費も抑えことができます。

 

また、セットアップオフィスは、ビジネス環境や市況の変化に伴う企業規模(オフィススペース)の拡大や縮小といったオフィスニーズの変化にも柔軟に対応することができます。

 

セットアップオフィスは、21世紀に入りインターネットの本格的な普及とともにさらに進化ました。

ネットの重要性が増す中で、必要とされるオフィスの環境も変化し、ネット接続やビデオ会議設備など標準的な設備となりました。

 

さらに、働き方の変化に伴い、Webやビデオ会議に適したレイアウトや、共有スペースの設置など、セットアップオフィスの提供形態も変化しており、現在、セットアップオフィスは世界中の主要都市で広く利用され、日本でもオフィスの移転や新規開設を検討する企業の新たな選択肢となっています。



メリット ○

セットアップオフィスには、以下のようなメリットがあります。

 

初期費用の削減

セットアップオフィスは、通常のオフィス移転時や開設時に必要となる内装工事や設備の整備が不要なため、初期費用を大幅に削減することができます。

また、柔軟な契約形態により、必要な期間だけオフィススペースを利用することができため、コスト面でのメリットがあります。

 

柔軟性のある環境

自社の働き方に合ったオフィスのレイアウトを選べば業務の効率や生産性を向上させることができます。

また、ビジネスの規模や成長に合わせてオフィススペースを拡大・縮小できるような契約もあるため、発展途上や急成長段階にある企業にとっては、好都合と言えます

 

原状回復費の削減

セットアップオフィスは、一般的な賃貸オフィスと異なり、退去時の原状回復工事が基本的に必要ありませんこのため、退去時の費用を大幅に削減することができます。(契約の内容によっては原状回復費用が発生する場合もあるため、契約前には原状回復の範囲を確認することが大切です。)

 

高品質な設備やデザイン

セットアップオフィスは、貸し手が内装や設備を整えるため、機能的でデザイン性に優れたものが多く、快適な労働環境で仕事をすることができます

また、受付や会議室、ラウンジがわっているオフィスもあり、社内外の交流の場として利用することができます。

快適でおしゃれなオフィス環境は、従業員の満足度やモチベーションだけでなく、取引先や求職者など、社外の人へ与える印象も向上させてくれる可能性があります。



デメリット ×

一方で、セットアップオフィスには以下のようなデメリットもあります。

 

賃料が割高傾向

セットアップオフィスは従来の賃貸オフィスと比較して、賃料がやや高めに設定されている場合多くあります。これは、貸し手が負担する内装工事費や、設備や備品にかかる費用が賃料に転嫁されているためです。

 

利用期間が長期にわたる場合はコスト面での負担が大きくなることもあるため、自社の予算や事業規模に応じて、費用対効果を見極める必要があります。

 

プライバシーやセキュリティの問題

セットアップオフィスは、オープンスペース型であることが多いため、他のテナント(企業)とスペースを共有する場合、プライバシーの確保が難しいケースがあります。

また、オープンスペースで業務をする際遮音性が低く周囲に音漏れするような構造の場合は、雑音が気になるだけでなく情報漏洩のリスクもあるため注意が必要です。

 

カスタマイズの制限

セットアップオフィスは、予め貸し手側がデザインした内装や設備が提供されるため、自社の状況(事業規模や働き方)に適さない場合あります。入居後も、内装やレイアウトは自由に変更できないことが一般的で、変更する場合は自社負担で改装工事を行い、原状回復費用も発生します。



セットアップオフィスの需要層

セットアップオフィスは、スタートアップやベンチャーなど、初期の成長段階ではコストや時間をかけられない、もしくは節約したいと考える企業を中心に活用が広がっています。

 

また、日本へ進出する外国企業にとっては、既に内装や設備が整っているセットアップオフィスを用することで、迅速に事業を開始できるだけでなく、最近は、大手企業が新たな市場に進出する際や、一時的なプロジェクトのためにスペースが必要な場合などにも、そうしたニーズに柔軟に対応できるセットアップオフィスの利用が増えています。

 

このように、セットアップオフィスは、急速なビジネス展開や短期的なプロジェクトによるオフィス移転を迅速かつ効率的に行うためのオプションとして、スタートアップ企業やベンチャー企業の急成長フェーズにとどまらず、一般企業へも需要が拡大し、マーケットの広がりを見せています。



セットアップオフィスの将来

セットアップオフィスの需要は、今後ますます拡大していくと予想されています。

借り手側企業は、予め用意された最新の(機能的でグレードの高い)オフィス空間を手間なく用でき、貸し手側はその付加価値分を賃料に上乗せすることができるため、双方にとってメリットがあります。

 

また、内装工事が不要なことは、貸し手にとっても、急な移転などで契約から入居までのスケジュールが短い企業など、一般のオフィスでは受け入れにくい企業も誘致することができるというメリットがあり、こうした新たな需要層や複雑化するオフィスニーズに応えられる点も、セットアップオフィスが不動産投資の分野でも注目されている理由です。




今回は、セットアップオフィスの特徴とメリット・デメリットを解説いたしました。近年、オフィス需要が減少し、オフィスの空室率が上昇傾向ある中で、セットアップオフィスは有効な解決策(リーシング手法)として注目を集めています。今後は、更なる需要増加による市場の拡大が期待されます。