金融資産と実物資産の違いとは?注目の実物資産投資を解説!

金融資産と実物資産の違いとは?注目の実物資産投資を解説!|リビングコーポレーション

株式投資や投資信託、不動産投資は有名な投資手法で、実践している人も多いと思います。最近はこれらの投資と合わせて、新しい実物資産への投資も活発化しています。今回は金融資産と実物資産の特徴と、最近注目されている実物資産投資を解説していきます。


<金融資産とは?>

金融資産とは、現金、金券、掛け捨てタイプを除く生命保険、株式、投資信託、債券などを指します。
金融資産は形を待たず、それ自体に価値があるものではないが、お金に換算することや換金ができる物のことを言います。


<金融資産投資の特徴>

上に挙げた金融資産の中で、株式、投資信託、債券は投資として扱われます。
投資商品ですので元本の保証はありません。

市場が開いている時は価格変動があるため、日々の価値に変化があります。
購入価格から値上がりしていれば評価価値は増え、逆に値下がりしていれば評価価値は下がります。
評価価値が下がっている状態で決済をすれば、損失になる場合もあります。

現金の場合は、銀行などの金融機関に預けていれば、額面が減ることはほぼ無いと言えます。
しかし、現在は極端な低金利のため、利子で資産が増えることは期待できない状況です。


<インフレ時の考え方>

インフレとはインフレーションの略語で、物の価値やサービスの価格が上昇していくことです。
最近は、様々な物の物価上昇や光熱費の高騰が頻繁に話題になっています。

物の価値やサービスの価格が上がると言うことは、言い換えれば、インフレ時には現金の価値が目減りすると言えます。

例えば、1年前に1000円で買えた物が、現在は10%値上がりして1100円の場合、現金の価値は10%下がったと考えることができます。

この場合、現金を持っていても目減りし、その目減り分を金利でカバーできない状況であれば、その価値は下がっていきます。

インフレ時は現金を投資に回すことで、価値の目減りを回避できる可能性があります。
株式や投資信託は、価格変動リスクはあるものの、長期的な目線で投資していくことでインフレ対策となり得ます。

一般的にインフレ時は、物価上昇を価格に転嫁できれば売上は増加するため、株価の上昇が期待できるからです。
為替の影響もあり、短期的にはインフレは株安の要因になる場合もありますが、中長期で考えた場合、物価上昇率を上回る株価の上昇率になる可能性があります。

現金を保有することも大切な考え方ですが、インフレ時には様々な商品に分散投資を検討することでインフレヘッジが期待できる場合があります。


<実物資産とは?>

実物資産とは、金やプラチナなどの貴金属、土地や建物の不動産、アートなどの美術品、高級時計、高級ブランドのバッグ、高級車などを指します。
金融資産と違い、有形で実体があり、それ自体に価値がある物のことを言います。


<実物資産投資とは?>

実物資産投資で比較的メジャーな手法は、貴金属の金と不動産投資です。
金への投資は、金融資産投資と組み合わせることで、リスクヘッジになると考えられています。

金は経済が混乱した際や、地政学的なリスクが高まった際に買われる傾向があり、株式相場と相反する値動きをする場合が見受けられます。
この場合、株式と金に投資していた際、株価は下がったものの金の価格は上昇し、一方的な評価損を免れた形になります。

不動産投資は歴史もあり、比較的安定したミドルリスク・ミドルリターンの投資として認識されています。
不動産価格の下落リスクはありますが、家賃収入においては、仮に不動産価格が下落した際、直ちに家賃に転嫁されるわけではないため、安定した収益が見込めると考えられています。

インカムゲインだけでなく、不動産価格が値上がりした際に売却することができれば、キャピタルゲインも狙うことができます。

最近は不動産価格と建材費や人件費の高騰により、建物自体の価格が上昇しており、それに伴い中古物件の価格も高くなっています。
このため、今から不動産投資に参入する際は、高値での物件購入となり、不動産価格下落リスクがあることと、初期投資の必要金額が上がっていることには注意が必要となります。

また不動産は一般的にインフレ時に強い資産と認識されています。
これは、不動産は物価の上昇とともに価値が上がりやすい資産と考えられているからです。インフレ時には現金よりも、貴金属や不動産にして保有することで、資産価値の目減りを防ぐ効果があると言えます。


<最近注目が集まる新しい実物資産投資とは?>

物価上昇や円安が進む中で、最近注目されている実物資産投資の手法は、高級時計や高級車への投資です。

これらの商品は、世界的に認められた技術力と歴史があり、高いブランド力を持ち、所有することに喜びやステータスがあるため、長きにわたり価値が落ちにくく、換金性も高いとされています。

さらに日本国内においては、円安による定価の上昇に伴い、中古市場も高騰している状況です。
高級時計や高級車の新品商品の供給が少ないことで、新品価格よりも中古価格の方が高くなる逆転現象が起こっている商品もあります。
時計ではロレックスやパテック・フィリップ、高級車ではフェラーリやポルシェの一部のモデルで極端な値上げがあり、話題を集めています。

インフレ懸念がある中で行動の速い投資家の中には、現金をこのような価値の維持と上昇が期待できる商品に交換する動きもあるようです。

生産量が元々少なくコンディションが良い商品には、世界中のコレクターや投資家が注目し、中古市場でも新品以上に価値がある商品も少なくありません。
高額な商品でもインターネットで気軽に売買ができるようになったことも、セカンダリー市場が盛り上がりを見せる要因のひとつだと考えられています。

これらの実物資産への投資は、景気や経済情勢、為替に影響を受けるため、投資が成功するとは限らないですが、所有することで喜びを得られることもあるため、投資だけの面だけでなく楽しむことができるかもしれません。

しかし、これらの価値がある商品はお金があるからと言って新品の商品を簡単に手に入るものではありません。新品を定価ですぐに入手するには、ある程度のコネクションが無いと難しい部分もあります。

また投資として考えた際には、そのブランドの商品について知識と目利き力も重要となります。日頃から興味を持ち、勉強することも必要な分野と言えるでしょう。


<分散投資の多様性>

以前は分散投資と言えば、株式と債券、株式と不動産などの組み合わせが主流で、充分ヘッジとして機能していた時もあります。

しかし最近は、様々な要因から影響を受け価格変動し、そのスピードも速くなっている印象があり、相関性が薄れている組み合わせも見受けられます。
投資家は時代や社会の流れを読み、より新しいことを柔軟に受け入れていく必要があると言えます。


今回は金融資産と実物資産の特徴と、実物資産投資の新たな動きについて解説いたしました。従来の投資手法に加えて、新しい実物資産への投資を検討してみることは、投資の幅が広がり、経験も身に付くことになるかもしれません。この機会にご自身の投資している商品を見直してみてはいかがでしょう?