投資型クラウドファンディングを徹底解説!メリットと利回りの実態は

投資型クラウドファンディングを徹底解説!|リビングコーポレーション

不動産投資の新しいスタイルとして投資型クラウドファンディングというものがあります。今回は不動産投資における投資型クラウドファンディングについて解説していきます。

 

 

不動産の投資型クラウドファンディングとは

不動産における投資型クラウドファンディングとは、投資家から募った資金で運用した不動産運営の利益を各投資家に分配するという投資方法の一つです。

 

クラウドファンディングという言葉は「クラウド」と「ファンディング」という二つの言葉に分けることができ、直訳すると「群衆の資金調達」という意味があります。ですから、クラウドファンディング事業者は多数の投資家を募り、投資家から集めた資金を元に不動産の運営を行います。

 

投資家にとっては、実際の不動産投資のような多額の資金調達や、管理にかかる費用や手間を省くことができるので手軽に始めやすい投資の形になります。

 

似ている投資方法にREIT(リート)というものがありますが、投資物件を選べるかどうかの点で違いがあります。REITは自分で物件を選ぶことはできませんが、投資型クラウドファンディングでは開示された情報を見て自分で投資物件を選べるので自由度がより高くなります。

 

投資型クラウドファンディングとソーシャルレンディング

投資型クラウドファンディングとよく比較されるのがソーシャルレンディングです。投資家から資金を集める仕組みは両者ともに同じです。

 

しかしソーシャルレンディングの場合、事業者は投資家から集めたお金を元に不動産の運営、所有を行う会社に「融資」します。よって、出資者が得るリターンは不動産運営により得られた利益から来るものではなく、融資によって得られた金利から分配されます。

 

ソーシャルレンディングのメリットとしては、仮に不動産の運営がうまくいかなかったとしても、金利は確保されるために元本割れが無いという点です。

 

もちろん投資型クラウドファンディングについても、事業が失敗して投資家が損にならない工夫がされていますので、ソーシャルレンディングの方が優っているということでもありません。

 

また、ソーシャルレンディングの場合は、融資先の事業者の情報を匿名化することが原則という法解釈が最近まで行われていたため、投資型クラウドファンディングと比べても開示情報がとても少ない場合が多いです。

 

投資型クラウドファンディングのメリットとデメリット

投資型クラウドファンディングを始めるにあたり考えておきたいメリットとデメリットについて挙げていきます。メリットは少額から始められるという点です。

 

実際の不動産投資であれば、最低でも数百万単位の資金を用意するためにローンを組んだり、金融機関を利用したりという手間が発生します。それに比べ、クラウドファンディングであれば1万円から始められます。

 

もう一つのメリットは利回りが高いという点です。不動産投資クラウドファンディングの利回りはほかの投資に比べ高めに設定されているので、より多くの収益が見込めます。

 

デメリットは、元本割れリスクがあるという点です。元本割れとは投資先の物件価値が下がる、事業者が経営破綻するなどの理由により投資金を回収できなくなるというケースがあるということです。そのリスクを回避するために、少額で始められるメリットを利用して複数の物件に投資しておくことができるかもしれません。

不動産投資型クラウドファンディングの種類とその利回り

不動産クラウドファンディングにも種類があり、その種類により利回りも変わってきます。比較的規模の大きいものにホテルや旅館などの宿泊施設が挙げられます。施設運用のための資金を募り、得られた利益が還元されることになります。

 

利回りは2~5%というところが多く、案件も多く出回っているので、投資しやすい不動産だと言えます。もう一つは居住用の不動産です。主にマンションなどの物件を運用するための投資になります。

 

実際に不動産投資をしている方が一番思い描きやすい形だと思います。居住用不動産に対する投資は規模が小さいものが多く、利回りも3%前後となっています。他に医療施設に対するクラウドファンディングもあります。

 

医療施設は人手不足や財政問題が年々深刻化しているので、自分の利益を増やすという点だけでなく、間接的に人助けをしているという満足感も得られる投資です。利回りは4%ほどというところが多くなっています。

 

金商法とは?投資型クラウドファンディングとの関係

投資家が安心して公正な取引を行えるように金商法、つまり金融商品取引法という法律が国で定められています。投資家を保護することを目的として決められたものです。

 

他の人から集めたお金を使って投資運用するためには、この法律に基づき資産運用業の登録をすることが義務付けられています。

 

2015年に行われた法改正により新たな金融取引者として少額電子募集取扱業が追加され、不動産型の投資クラウドファンディング事業者が急激に増加することになったのですが、そのため法律を無視した必要な登録を行っていない業者や、登録を行っていたとしても運用能力が未熟な業者が事業を行うといった事例が増え、投資家からの信頼を低下させてしまうという問題が発生しました。

 

その問題を受け、情報開示の透明性の向上を図り投資家の意欲を再燃させるための政策を金融庁が行ってくれています。

投資型クラウドファンディング、金融庁の規制緩和とは

様々な問題解決と市場拡大に向け、金融庁は年々新たな施策を講じています。まず、不動産クラウドファンディング事業者が行うべき管理体制を明確にガイドライン化しました。

 

そして、不動産特定共同事業(複数の投資家から資金を集めて不動産を運用していくこと)への加入条件が緩和されました。これまでは不動産クラウドファンディングを始める際の許可や申請など厳しい審査があり、事業に参入すること自体が困難だったのですが、この規制緩和により業務体制が整えられていきました。

 

不動産流通税の特例措置も拡充しました。事業にかかる免許税、不動産取得にかかる税金について、2年間の延長を行うことができるようになっています。

 

不動産クラウドファンディングはまだ発展途上にあり、さらなる可能性が見込まれるので、地域経済が活性化することを目的にこれからもより良いものへと改正されていくものだと思われます。

 

投資型クラウドファンディングの選び方

まずは、不動産の開示情報をチェックしましょう。実際に運用される不動産のことを知ることで、そのメリットとリスクを事前に把握することができます。開示情報とは、その運用物件の住所や築年数、面積、施工会社、運営会社、事業内容などです。

 

開示情報を元に、投資額とリターンが釣り合っているかどうか、もし釣り合っていなくても投資したいと思える事業か、運用会社や施工会社は信用に値する会社かどうか、リスク管理はきちんとできているか、などを考えていきましょう。十分な開示情報が無い場合は、失敗するリスクが高くなります。

 

次に、投資案件の数や投資金額、投資不動産の種類を確認していきましょう。投資案件や募集金額がそもそも少なくては、自分が投資したいタイミングで投資できない可能性もあります。逆に案件数や募集金額が多いほど、まとまった金額で投資できたり、案件同士で比較してより良いものをチョイスできます。

 

さらに投資不動産がマンションか、民泊かなどの種類の違いで、リターンの安定性や利回りが変わってきます。自分の求めるリターンに応じて選ぶと良いでしょう。

 

まとめ

投資型クラウドファンディングは少額から始められるため気軽に投資でき、初心者の方にもオススメの不動産投資です。投資したいクラウドファンディングを探すことから初めてみましょう。