株式投資の注文方法とは?注文方法によるメリット・デメリットを解説!

株式投資の注文方法とは?注文方法によるメリット・デメリットを解説!|リビングコーポレーション

 

資産運用を始めようと証券会社に口座を作っても、株式を実際に購入することには様々な不安や分からないことがあると思います。株式の注文方法もその一つです。今回は株式投資の基本を振り返りながら、注文方法を解説していきます。


<株式市場の取引時間は?>

東京証券取引所の取引時間は、平日の午前9時から11時30分の前場、休憩をはさみ、午後12時30分から15時までの後場となっています。
この時間中は株式の売買が行われ、株価が常に変動しています。
土日祝日と年末年始は休場となり、取引は行われません。


<株式の注文可能時間は?>

株式市場が開いている時間は決まっていますが、取引時間以外でも注文をすることは可能です。
証券会社により少し異なりますが、ネット証券の場合メンテナンス時間を除き、24時間のほとんどで注文受付可能な時間となっています。


<証券コードとは?>

証券コードとは、上場株式に割り振られた4桁の数字のことです。
業種ごとに割り振られており、建設業は1700番台~1900番台、食品業は2000番台、化学や薬品業は4000番台、自動車や輸送機業は7000番台、銀行など金融業は9000番台の証券コードとなっています。
証券コードを検索することにより、株価を調べることも簡単にできるため、気になっている会社の証券コードを覚えておくと便利です。


<個別銘柄の売買可能単位は?>

日本国内の株式は2018年10月以降、基本的には100株単位の売買となりました。
通常株価は1株の価格が表示されているため、実際に購入するにはその100倍の金額が必要となります。
例えば、現在2000円の株価の銘柄を購入する際は、最低単元が100株のため20万円の資金が必要となります。

最近は証券会社によっては、単元未満株が購入できるサービスがあり、少ない資金でも1株から購入可能な場合もあります。


<株式の注文方法とは?>

株式の注文方法は主に「指値(さしね)注文」と「成行(なりゆき)注文」があります。
普段は聞きなれていない言葉なので、株式投資を行っていない人にとっては、イメージすらわかないかもしれません。
次からは、この2つの注文方法の違いと特徴を解説していきます。


<指値注文とは?>

指値注文とは、「1200円で100株買いたい」や、保有している株式を「1500円で200株売りたい」など、具体的な株価を指定して注文する方法です。

希望する売買価格を自分で指定して注文を出すため、この価格にならないと実際に売買成立(約定)はしません。


<指値注文のメリット・デメリットは?>

指値注文のメリットは、具体的に金額を指定できるため、事前に考えた計画通りに売買ができることです。
自身の資金量や投資判断により金額を指定し、売買が成立した際には、その通りの売買金額となるため、計画と同じ結果を得ることができます。

つまり、買いの指値注文の場合は、自身の設定した購入価格以上では取引が成立せず、想定した購入金額を超えることがありません。
また保有する株式を売る場合の指値注文は、設定した価格以下の値段では取引が成立しないこととなります。

希望した価格になれば売買が成立となり、資金計画通りの取引ができることから、株式投資を始めたばかりの初心者の人でも安心して取引できることが指値注文のメリットです。

東京証券取引所の取引は平日のため、取引中の時間帯は仕事をしている人が多いと思います。
取引時間中の株価の変動を常に見ることができなくても、指値注文により売買のチャンスを逃すことなく取引できることも大きなメリットと言えます。
また取引が成立する前であれば、注文の訂正や取り消しも可能なため、株価の変動に応じて
戦略を修正することもできます。

一方、指値注文のデメリットは、株価が指定した価格に変動しないと取引が成立しない点です。
例えば買いの場合、指定した株価付近まで下がってきていても、ギリギリで反発しその後上昇するケースもあります。この場合、結果的に購入できず、チャンスを逃したという気持ちになるかもしれません。

ただし、現在の株価にあまりに大きく乖離した価格を設定することは、取引が成立する確率が低く、注文自体が失効する場合もあります。


<成行注文とは?>

成行注文とは、指値注文のように自分で価格を指定せず、注文を出した時点での株価で売買する注文方法です。
成行注文は買いの場合には「いくらでも良いので買います。」という注文になります。


<成行注文のメリット・デメリットとは?>

成行注文は、具体的な指定価格にならなくても注文が通るため、すぐに確実に売買したいときにおすすめの注文方法です。
同じ価格での指値注文が入っている場合でも、成行き注文が優先されるため、チャンスを逃すことなく売買ができることがメリットです。

保有する株式が何らかの原因により勢いよく下落してしまい、今後も下がることが想定される場合、損切りを成行注文で行うことで、結果的に損失を少なくするケースもあります。
即座にロスカットできたことで、塩漬けにならずまた体制を整えて臨むことができる可能性があります。

成行注文のデメリットは、株価の変動が激しい時に注文を出すと、想定した以上に高い価格での購入になる場合や、安い価格で売ってしまうということもあり得ることです。

なぜこのようなことが起こってしまうのかと言うと、株価の価格変動が激しいときは、大きな材料が出た時が多く、大量の売買がされることが原因のひとつです。
自分が成行注文を出した時よりも早く、大きな注文が入った場合、価格は大きく変動する場合があります。

つまり成行注文は、すぐに注文が通る可能性は高いですが、想定した価格と大きく乖離した売買成立となる場合があることに注意が必要です。

銘柄によっては価格変動率が常に高く、1日で10%以上変動することが珍しくない銘柄もあります。
このような銘柄で、完全にトレンドが発生している時に出す成行注文は値が飛ぶ可能性があり、思わぬ大きな損失に繋がる場合もあります。
投資初心者はこのような変動率の高い銘柄の取引は避けたほうが無難です。


<逆指値注文とは?>

解説した指値注文、成行注文が株式投資の主な注文方法ですが、「逆指値注文」という注文方法もあります。
逆指値注文とは、「いくら以上になったら買い」「いくらまで下がったら売り」という注文です。
損失を限定する場合や、一定条件以上での利益確定、またトレンドに乗って大きく値を上げている銘柄に乗る場合に有効な注文方法です。


<注文の有効期限は?>

指値注文、成行注文に関わらず、注文を出す際には株式の枚数と注文有効期限を設定が必要です。
証券会社により若干異なりますが、注文の有効期限は当日、1週間、1か月以上先にも設定でき、約定前であれば注文の訂正や取り消しも行えます。


今回は、株式投資の注文方法について解説してきました。
指値注文は、計画通りに安全に売買したいときに、成行注文はスピーディーに確実に売買成立させたいときに有効な注文方法と言えます。
それぞれ良い点と、注意点があり、注文方法を正確に理解することは、株式投資のスキルを上げ、失敗の確率を減らすことにも繋がります。