アクティブETFとパッシブETFの違いとは?特徴、メリット・デメリットを解説

アクティブETFとパッシブETFの違いとは?特徴、メリット、デメリットを解説|リビングコーポレーション

 

ETF(上場投資信託)は、最近注目度が上がっている金融商品のつです。証券取引所で売買でき流動性があることなど、個人投資家にとって多くのメリットがある魅力的な投資商品と言えます。今回はETFの仕組みやアクティブETFとパッシブETFの違いを解説していきます。



<ETFとは?>

ETFは、Exchange(取引所) Traded(取引される) Fund(投資信託)”の頭文字をとったもので、日本語では「上場投資信託」と呼ばれています。

 

株式や債券などの異なる資産をまとめて一つの投資信託にした金融商品で、株式市場で売買されることが特徴です。

 

市場が開いているは、インターネット証券から取引が可能なため、流動性が高いこともメリットの一つです。

一方で、常にマーケットの動きに連動しているため、時には価格が大き下落するなど価格変動リスクがあることに注意が必要です。

 

何よりも、ETFを購入することで、少額からでも多様な投資対象へ効率よく分散投資することが可能となります



<ETFの種類の多様化>

ETFは種類が多様化しており、投資家は自身の投資スタイルや投資目標に合ったものを選ぶことができます。

 

代表的なETFの種類としては、株価指数連動型REIT型債券型先物型などがあり、投資対象国も日本を含むアメリカやヨーロッパなどの先進国や、新興国から選択することができます。

 

またそれぞれにレバレッジ型インバース型あり、指数の2倍、3倍のパフォーマンス(値動き)を目指すファンドあります。

ただし、これらの中にはハイリスク・ハイリターンなものもあるため、ファンドの選択には注意を払う必要あります。



<アクティブETFとパッシブETFの違いとは?>

アクティブETFパッシブETFは、その運用方針に違いがあります。

 

アクティブETFは、運用のプロであるファンドマネージャーが市場平均以上の運用成績を目指して、積極的にポートフォリオの調整を行います。

 

一方、パッシブETF運用マネージャーが特定のマーケット指数に連動した値動きとなるよう運用を行います。

 

また、アクティブETFはファンドマネージャーの裁量が強い分、一般的に運用コストが高く、パッシブETFは運用コストが低いことが特徴です。



<アクティブETFの特徴とメリット>

アクティブETFは、プロのファンドマネージャーが、市場企業の分析と経験による予測に基づき組み入れ銘柄や資産配分を行います。

 

ポートフォリオの変更が積極的に行われ、特定の指数を上回るパフォーマンスを目指すことが大きな特徴です。

 

個人投資家にとって経験豊富な相場観に長けたプロのファンドマネージャーによって管理・運用される商品に、少額から投資できる点は大きな魅力と言えるでしょう。

 

アクティブETFのファンドマネージャーは、日々の指数の値動きを追うのではなく、積極的かつ機動的な運用・判断により、市場平均を上回るリターンを追求します

よって、その目利き力やスキル次第では、投資家は指数よりも大きなリターンを得られる可能性があります。



<アクティブETFのデメリット>

・運用コストが高い

アクティブETFは、プロのファンドマネージャー信託報酬が発生するため、一般的にパッシブETFよりも高い運用コストがかかります。

このため、長期的な投資において、運用コストが収益を圧迫する可能性があります。

 

・損失リスクもある

アクティブETFは、特定の指数を上回るパフォーマンスを目指すため、構成銘柄の入れ替えと組み入れ比率の調整(リバランス)が積極的に行われます。

 

この積極運用は、大きなリターンをもたらす期待がある一方市場が低迷した場合などには損失となる可能性もあります。

経験豊富なプロでも市場の予測は困難で、時には見誤ることもあるため、アクティブ運用により市場平均を上回ることは保証されておらず、失敗するリスクも存在します。

 

・商品ごとに運用方針が異なり、パフォーマンスに差が出る

アクティブETFは、商品ごとに投資方針や運用戦略が異なるため、同じカテゴリーのETFでもパフォーマンスに大きな差が生じる場合があります。

投資家は方針や戦略をきちんと理解したうえで、商品選択や取引を行うことが重要となります。



<パッシブETFの特徴とメリット>

パッシブETFは、特定のマーケット指数に連動することを目とし、機械的に運用されます。

 

そのため、運用マネージャーの視点でポートフォリオの構成銘柄が変更されたりすることはあまりなく、一般的に運用コストが低く抑えられることが特徴です。

 

投資において、運用長期になるほどコストは重要となるため、パッシブETFは投資家にとって“コスト効率が良い”選択肢として評価することができます。

 

また、パッシブETFは特定の指数に連動するよう、指数の算出に採用されている銘柄を中心に構成されるため、投資家は、市況が好調な時リターンを得られる可能性が高まるだけでなく、ポートフォリオの構成や値動きを把握しやすい透明性信頼性が高い)というメリットもあります。



<パッシブETFのデメリット>

・リターンは限定的

パッシブETFは市場指数に連動するため、指数を大幅に上回るリターンを期待することはできません。

リスクを背負ってでもETFで大きなリターンを求めたいは、アクティブETFへ投資する方が適しているかもしれません。

 

・マーケットの下落に連動する

市場全体が下落する場合は、保有するETFの資産価値も連動して下落する可能性が高くなります。

 

・ポートフォリオに制約がある

特定の指数連動した投資成果を目指すスタイルのため、ファンドマネージャーの銘柄選定(投資家にとっては商品選びの自由)に制約があります。

指数算出に採用されていない銘柄や特定のセクターは、ポートフォリオに取り入れることできません。



<アクティブETFとパッシブETFの選択>

アクティブETFとパッシブETFのどちらを選ぶかは、自身の投資目標に合わせて検討するのが良い方法と言えます。

 

リスクを取ってでも大きなリターンを求める投資家はアクティブETFを検討し、低コストで比較的安定した運用を重視する投資家はパッシブETFを検討するなど、自身のリスク許容度と照らし合わせて選択すると良いでしょう。

 

また、どちらかに集中投資することも戦略の一つですが、アクティブETFとパッシブETFを組み合わせて投資することで、リスクとリターンの最適なバランスが取れる場合があり、分散投資にもなり得ます。



今回は、アクティブETFとパッシブETFの違い特徴について解説いたしました。両者にはそれぞれメリットとデメリットがあり、投資家は自身の投資目標リスク許容度、投資スタイルに合わせて最適な選択を行うことができます。また違う金融商品と組み合わせることで分散投資になります。今は商品の選択肢も広がっており、ETFを有効に活用することができる環境になっています。