株式投資に関心を持つ人が増えている中で注目を集めているのが5万円株です。何故なら、資金が少なくても投資できて、個人投資家や株式投資初心者でも気軽に始められるからです。5万円株の魅力とはどのようなものなのでしょうか。
- 資金が少なくてもチャレンジできる5万円株
- 5万円株投資をおすすめする理由とは
- 株主優待をねらう5万円株
- 5万円株による株主優待の投資術
- 2021年時点でも5万円株は数多く存在します
- 5万円株に投資のチャンスを見い出そう
資金が少なくてもチャレンジできる5万円株
5万円株という定義は色々ありますが、一般的には株価500円台までの銘柄を指すことが多いです。株価500円台というと、安かろう悪かろうという、ダメな銘柄というイメージを持つ人がいるかもしれません。
しかし、それらの銘柄の中には、業績や財務的に優れ株主優待や高配当が期待できる、いわゆるお宝銘柄もたくさん含まれています。
5万円台という少額で購入できる点も、投資方法としては理に適っています。個人投資家や株式投資初心者におすすめできる投資法として注目されつつあります。
もちろん、安ければどんな銘柄でも良いというわけではないことに注意が必要です。ですが、ポイントをおさえてしっかり銘柄を選べば、リスクを回避することは可能です。銘柄選びに関していえば、5万円株でも100万円株でも基本は変わりません。
業績面がちゃんと良くなっていく株を選ぶ必要があります。中長期的に見ると業績と株価は連動する関係にあるからです。
業績面でチェックしておきたいのが、売上高と利益の推移です。売上高と利益の両方が伸びていると良いです。
好業績の会社を選んだら、次は会社の強みをチェックします。簡単にまねできない技術やビジネスモデルを持っていたり、社会に必要不可欠な製品やサービスを提供していたりするかなどを確認しましょう。
強みがあれば、多少の逆風があったとしても、着実に利益を出すことができるからです。
5万円株投資をおすすめする理由とは
5万円株が何故魅力的かといえば、そこには大きく3つの理由があります。まず、割安な銘柄が多いという点です。5万円株の銘柄には成長性の高い中小型株が多く含まれています。
また、アナリストがチェックしていない銘柄も多く、企業の実力や成長性が株価に反映されていないケースが少なくありません。つまり、割安で株価の上昇余地が高い銘柄が隠されているのです。
次に、リスクを軽減するための分散投資が少額でも実現できる点です。そもそも、5万円株の大きなメリットとは少額で購入できることであり、これが分散投資に有利に作用します。
もし1点買いで投資してしまうと、その銘柄に何か問題が出たら大きな損失となることは避けられません。それを防ぐためには、複数の銘柄を併せ持つ分散投資であり、これは株式投資の基本ともいえます。5万円株を複数銘柄もつことで、少ない資金で分散投資を行えるのです。
さらに、小分けの売買がしやすく、タイミングで悩まないことも大きな魅力です。5万円株なら銘柄分散だけではなく、時間分散も実現しやすいです。株式投資は底値で購入して高値で売るのが理想ですが、そのタイミングを見極めるのは至難の業です。
そこで、何度かに分けて売買することで、タイミングの判断ミスのリスクを軽減させます。5万円株のような少額銘柄ならば、小分けの売買が気軽に行えるので、売買タイミングに悩まされることが少ないです。
株主優待をねらう5万円株
上場銘柄の中で5万円株はたくさんありますが、中には株主優待がもらえる銘柄も少なくありません。そこで、どんな基準で銘柄を選んでよいか迷ってしまう人もいるでしょう。
この基準も人によって様々ですが、株主優待と配当利回りの合計が4%以上ある銘柄に注目するのも1つの方法です。ここでポイントになるのが、株主優待だけではなく配当利回りにも注目するという点です。
配当利回りが高ければ、株価が下がっても配当利回りを目当てにした個人投資家の買い注文が入って、下げ止まりする可能性があるからです。相場の下落で含み損を抱えてしまうことはありますが、合計利回りが4%以上あれば、長期保有することで投資額の分を回収できることもあります。
肝心の優待内容はどうなっているかというと、金券や買い物券がもらえる銘柄が多くなっています。プリペイドカードや図書カードのような金券優待は、食品などの現物優待とは異なってもらったときの満足感は少ないかもしれません。
しかし、使用するときは現金での支払いが減るので、家計に大きく貢献できることは間違いないでしょう。また、買い物割引券は日用品や雑貨を購入するときにとても都合が良いです。
このような金券や買い物券は、株主総会に向けた議決権行使書などが入った封筒に同封されることが多いといわれています。何故なら、全国各地にいる株主に配るため、送料を抑える必要があるからです。
5万円株による株主優待の投資術
優待につられて5万円株を購入しても、肝心の株価が下落してしまっては元も子もありません。5万円株による株主優待の投資にはコツがあり、それを知ることで失敗を避けるようにします。
株主優待をもらうためには、権利確定日まで株を所有していることが条件です。株主優待の人気が高い5万円株銘柄は、権利確定日に向けて株価がじわじわと上昇することがあります。
権利確定日直前に買うのではなく、2~3カ月前の株価が落ち着いているときに購入すると良いです。
5万円株を購入するのであれば、株主優待の内容だけではなく、赤字続きではないかなど企業の業績面もしっかりチェックすることが肝心です。株価が割安であるかを判断するのは、株主優待や配当利回りだけではありません。
例えば、株価収益率を示すPERは企業の利益に対して株価が割安かを見る指標であり、株価純資産倍率を示すPBRは企業の資産に対して株価が割安かを見る指標です。
業種で平均は異なりますが、低いほど割安となります。日経平均のPERは約15倍です。PBRが1倍以下なら割安といわれているので購入時の参考にしてみると良いでしょう。
せっかく5万円株の株主優待をもらっても、使わなければ宝の持ち腐れです。良く行く飲食店やお気に入りの洋服ブランドがあって、それが5万円株であれば、該当する企業の株を購入するのも1つの方法です。
期限がついた株主優待もありますが、食品やプリペイドカードならば使いそびれの心配は減るでしょう。
2021年時点でも5万円株は数多く存在します
2021年に入り日経平均株価は上昇傾向にあります。2021年1月20日時点の日経平均株価は28,500円を超えていて、1カ月前よりも2,000円近く上昇しています。
これは約30年ぶりの株価水準まで回復しているといわれていて、中には30,000円まで到達するのではないかという声も聞かれるほどです。先のことはどうなるか分かりませんが、今後の日経平均株価の動向には注目していく必要があります。
このような背景の中、全上場銘柄のうち、5万円台までで購入できる5万円株は750銘柄以上あります。ちなみに、これは2021年1月21日時点のデータです。全上場銘柄が約4,000あるので、そのうちの2割近くが5万円株で占めていることになります。
750銘柄以上もあると、どれを選んだら良いか迷ってしまいますよね。自分が知っている会社を選んでも良いし、業績などをチェックして魅力的だと感じる会社を選んでも良いのです。
しかし、異様に株価が安い銘柄には注意が必要です。株価が異様に安いということは、その会社が倒産する可能性があると、投資家たちが判断しているに他なりません。
倒産のリスクを覚悟して、株価の低い銘柄に投資をして夢を見るのも1つの方法としてあります。倒産の可能性が高い銘柄が倒産せずに復活すると、株価が数倍になることもあるからです。
具体的には大きく売り込まれたときに、低位株を10銘柄同じ金額で投資して、数年間持ち続けるようにします。仮に2銘柄倒産したとしても、残りの8銘柄の株価が3倍になれば、資産が2.4倍にまで増える計算です。
5万円株に投資のチャンスを見い出そう
少額から株式が購入でき、さらに分散投資も実現できる5万円株。株主優待を重視するならば、同時に配当利回りもチェックしてみるのがおすすめです。2021年時点でも5万円株はたくさんあるので、業績等をチェックしながらお宝株を探してみましょう。