投資におけるリスクとは?リスクとリターンの関係性を解説!

投資におけるリスクとは?リスクとリターンの関係性を解説!|リビングコーポレーション

投資には必ずリスクがあると言われています。

投資商品は元本保証ではないため、様々な要因の不確実性があります。

では投資におけるリスクとは何か?

今回は代表的なリスクの種類を説明し、リスクとリターンの関係性を考えていきます。

 

<リスクとは?>

リスクは、人間の行動や自然現象において、命や財産に損害をもたらす可能性の要因という意味です。

投資の世界においてのリスクという言葉は、資産や価格に限った意味合いになりますが、自分の投資した商品や銘柄が何らかの要因で価格変動や価値の損失があり、資産が失われる恐れの発生の可能性という意味となります。

<リスクの種類とは?>

投資においては様々なリスクが存在しますが、今回は代表的な6つの項目に関してご紹介いたします。

 

・信用リスク

株式や債券などの投資商品を発行している発行元の信用が揺らぐような事象が起こった時に、株価や債券価格が下落し、投資した元本が棄損する可能性のことです。

株式であれば、その銘柄の企業の売上不振や不正による経営不振により、株価の下落や上場廃止、倒産の可能性もあります。

社会的に信用力が高い会社や発行元が販売する投資商品を選ぶことで信用リスクは軽減することができます。

債権の場合は大手の格付け会社がAAAからCまでの評価をしていますので、これを参考に破綻リスクが少ない商品を選ぶことが大切です。

 

・価格変動リスク

マーケットの環境、経済状況や自然災害や事故、その商品や銘柄の独自の要因などにより、価格が変動し、想定した価格での取引ができなくなることです。

株式、為替、債券など代表的な投資商品は日々の価格変動があり、商品や銘柄によっては1日で20%以上の価格変動があるものもあり、これは大きなリスクになります。

価格変動がない商品や比較的価格変動幅が小さい商品を選ぶことは資産を守る上では重要です。

 

・流動性リスク

マーケットでの取引量が極端に少ない場合や、大きな価格変動が急激に起こった際に、注文が殺到して取引が成立せず、売りたい価格や成行注文でさえも約定できないリスクです。

この場合、売却できたとしても想定を上回る損失を被る場合があります。

 

投資商品のほとんどは、売りたい人と買いたい人がいて初めて取引が成立する仕組みのため、そのバランスが大きく崩れる事象が起こると、パニック売りとなって価格がすぐにつかない場合もあります。

 

例として株式の場合、その銘柄の決算が予測を大きく下回る場合や、事故などにより現状の株価水準から大きく下落する要因が起こった時、売り注文が殺到し、買い注文がない場合もあります。

東京株式市場では株価の水準により1日の変動幅の下限が決められていますが、この下限でも売買が成立しない場合はストップ安となり、売ろうとしても売れない可能性があります。

さらに何日も連続してストップ安になる場合もあり、この間は通常の取引が成立せず、大きく損失を被ることもあります。

 

通常での流動性リスクを防ぐには、市場での流通が多く、取引量が十分な商品や銘柄を選択することが重要です。

 

・為替変動リスク

為替取引は多くの国の通貨が世界のマーケットで取引されているため、世界各国の経済状況や環境により日々価格変動があります。

また為替相場に影響を与える大きなニュースや経済指標発表があった場合、急激に上下することがあります。

 

例えば、ドル建てで米国株式や米国債券を持っていた場合、急激な円高ドル安になれば、資産は目減りしてしまいます。

また、新興国や情勢不安な国の通貨は変動幅が大きく、長期間に渡り一方的に下落することもありリスクが高いと言えます。

 

・カントリーリスク

投資している国や地域において、政治情勢や経済環境の変化により、マーケットに混乱が生じた場合、大きな価格変動がある可能性のことです。

政情不安な国では急にテロやクーデターが起こる可能性もあります。

国自体がデフォルトする可能性もありますので、経済や政情が不安定な国への投資は控えるか、小額での投資に留めておくことが重要です。

 

・金利変動リスク

世界の金利はマーケットや各国の経済状況により日々変動しており、金利の上下により為替や株価も強い影響を受けます。

ある程度の金利変動を予測し織り込んだうえでマーケットは動いていますが、想定外の金利政策がとられた場合、大きな価格変動をもたらす場合もあり注意が必要です。

各国の金利政策決定会合が行われる期間は、様々な思惑でマーケットの反動幅も大きくなりますので注意が必要です。

 

<リスクとリターンの関係とは?>

このように投資には様々なリスクがありますが、リスクがある反面、リターンが得られる可能性があるとも言えます。

投資の場合のリスクとは、不確実な事が起こる可能性と言い換えることができますが、そのリスクを背負って投資をすることで、利益を得られるという構図になります。

 

<リスクとリターンは比例する>

投資商品は元本保証でないため、先に挙げたリスクが表面化した場合、投資した元本が棄損することがあります。

場合によっては、投資した元本のほとんどが返済されない事態も考えられます。

このリスクが起こらない、または起こったとしても影響が軽微な場合はリターンを得られ、投資が成功となります。

 

一般的に投資のリスクとリターンは比例すると言われ、不確実な事が起こる可能性が低いとされている投資商品のリターンは当然低くなります。

逆に想定されるリターンが大きいものは、その分だけハイリスクになるのは当然のことです。

 

投資のリスクはローリスク、ミドルリスク、ハイリスクと分類され、同じくリターンも同様に表現されます。

投資において、ローリスクハイリターンの商品は無いと考えたほうが良いと思います。

仮にそのように謳う商品があるとしたら、その背後にある見えないリスクは何かを考える必要があります。

利回りやリターンの大きさだけを見て投資先を決めることは、思わぬ大きな損失を被る可能性もありますので、注意が必要です。

 

<自分のリスク許容度を知ることが大切>

リスクとリターンを考え投資する場合、自分がどの程度リスクを負えるかを考えることが重要です。

自分の資金や投資スタイル、性格によっても許容できるリスクの大きさは異なります。

自分の投資スタイルを分析し、取引の基準とルールを明確に決め、そのルールを守った取引を行うことは、不確かなリスクをコントロールし損失を限定することに繋がります。

 

投資の失敗話の多くは、リスクマネジメントがされていない取引により、思わぬ大きな損失を被ってしまうパターンです。

明確なルールや損切ラインを決めず、最初はなんとなく気軽に取引してしまったポジションが、結果的に資産の多くを失う結果になる可能性があることを常に心に持ち、取引することが重要です。

 

投資で大きなリターンを上げる人もいれば、損失を被ってしまう人もいます。

これは投資にはリスクとリターンが存在していることと似ています。

投資に絶対はない以上、リスクとうまく付き合い、様々なリスクをコントロールすることが投資成功への第一歩だと思います。