不動産投資と不動産クラウドファンディング それぞれの特徴を徹底比較!

不動産投資と不動産クラウドファンディング それぞれの特徴を徹底比較!|リビングコーポレーション

不動産投資は株式投資や債券投資と並び、古くから主要な投資方法として定着しています。

一方、不動産投資を小口化し、インターネットで小額から投資できる不動産クラウドファンディングは、新たな投資商品として大きな注目を浴びています。

今回は、不動産投資と不動産クラウドファンディング、それぞれの特徴を比較し解説いたします。

<不動産投資とは?>

不動産投資とは、現物の不動産を購入し第三者に貸し出し、賃料収入を得る仕組みの投資です。

簡単に言うと物件の「大家さん」になることです。

購入した現物の不動産を貸し出し、家賃収入を得るためには不動産を運営して管理する必要があります。

 

不動産投資は、ハイリスク・ハイリターンの投資に分類される株式や為替取引と比べると、ミドルリスク・ミドルリターンの投資と言われています。

賃料収入は比較的安定しているため、変動が大きい株式や為替よりリスクは低いと考えられているからです。

 

<不動産投資の収益>

不動産投資は賃料収入(インカムゲイン)がメインですが、所有する不動産が購入価格より値上がりした状態で売却した場合、その差益が利益になります。

この売却益のことをキャピタルゲインと言います。

 

一方で、経済状況や景気の悪化、所有する不動産の個別の問題により不動産が購入価格を下回る状況で手放した際は、売却損(キャピタルロス)になる場合があります。

 

このように不動産投資ではインカムゲインとキャピタルゲインの両方を狙える投資と言えます。

反面、株式や為替取引に比べると価格変動リスクは少ないものの、不動産価格は経済状況により変動があることは注意が必要です。

 

<不動産投資の物件種類>

個人での不動産投資では、購入する不動産の種類として、戸建て、1棟マンション・アパ-ト、区分マンション・アパートが主要な種類です。

それぞれ新築の物件と中古の物件があり、経済状況や景気により不動産価格自体が変動するので、価値が下がりにくい立地の良い物件を探す必要があります。

 

最近は建築資材と人件費、不動産価格自体の高騰により、個人で購入できる物件の価格も高値になっており、購入価格が高くなる分、運用利回りは低くなっている傾向も見られます。

 

<不動産投資に必要な資金>

不動産の購入資金にはまとまった大きな資金が必要ですが、金融機関などから融資を受け、借り入れをして物件購入するケースが多いです。

自己資産が少なくても、借り入れによりレバレッジを効かせることで、自己資金に対しての利回りを上げる効果がありますが、ローンを組むことにはリスクがあります。

 

不動産投資でレバレッジをかけた取引は、株式取引に例えると信用取引と同じです。

元手資金の何倍かの資金で取引でき、大きな収益も期待できる取引ですが、その反面、大きな損失のリスクもあるハイリスクな取引のひとつです。

 

また購入する際の仲介手数料や、借入のローン手数料、購入後の管理を管理業者に依頼する場合の管理費、他には保険や税金もあります。

物件購入資金以外に必要なお金が多くかかることもあり、不動産投資を行う前には充分なシミュレーションが必要です。

 

<不動産投資のリスクとは?>

ミドルリスク・ミドルリターンの投資で、比較的安定したインカムゲインが長期間得られる不動産投資ですが、リスクも存在します。

 

主なリスクとしては、天災リスク、不動産価格変動リスク、物件の経年劣化リスク、ローン金利変動リスク、空室リスク、家賃滞納リスク、住人のトラブルなどが挙げられます。

 

これらのリスクは管理次第で軽減できるものもあり、株式投資と比べてリスクを自分でコントロールできる部分は大きいとも言えます。

しかし、不動産投資は運営管理を自ら行うため、大家としての経験と多くの専門的知識が必要で、投資を始めるにはハードルが高い投資でもあります。

 

<不動産クラウドファンディングとは?>

不動産クラウドファンディングとは、従来からある不動産投資を小口化し、インターネットで小額から投資できる投資商品です。

 

出資を受けた不動産クラウドファンディング事業者は、現物不動産を取得して運営管理し、賃料収入や売買差益から投資家に分配する仕組みです。

 

不動産特定共同事業法が2017年に改正され、資金の少ない個人投資家でも不動産クラウドファンディングで不動産投資を行えるようになりました。

 

<専門的な知識がなくても手軽に投資可能>

不動産クラウドファンディングを運営する事業者は、不動産に充分なノウハウを持つ会社が多く、最近は東証プライム上場の社会的信用力が高い会社も参入しており、安全性と透明性が高まっています。

 

ファンドの対象物件は、不動産のプロである事業者が厳選した物件を事業者自身が運営管理しますので、不動産投資では必要不可欠な投資後の管理や専門的な知識は必要ありません。

 

現物不動産を購入するまでには情報収集の期間や、不動産仲介会社とのやり取りも多く、

また購入後も物件の管理や空室が出た場合の対応など、従来の不動産投資はかなりの時間と手間がかかります。

不動産クラウドファンディングはこのような手間が無く、インターネットを通じて投資を完了でき、投資した後は管理の必要もありません。

 

不動産投資を始めたくても、資金面や毎日が忙しく時間がないため躊躇している人も多いと思いますが、不動産クラウドファンディングはこのような問題がなく、手軽に始めることが可能です。

 

<1万円から投資可能>

不動産クラウドファンディングは1万円から投資できるファンドがあり、また運用は数カ月で終了する短期で運用するファンドもあります。

そのため、まとまった資金が必要な不動産投資よりハードルが低く、初心者でも始めやすい投資商品と言えます。

 

自己資金がまだ少ない若い世代でも投資しやすく、少額から始めてみて少しずつ投資規模を大きくするなど、資金管理が容易に出来ることもメリットです。

 

<リスクを軽減する仕組みがある>

不動産投資には様々なリスクがあると紹介しましたが、不動産クラウドファンディングにも同じくリスクは存在します。

 

不動産クラウドファンディング独自のリスクは、元本保証ではない点、事業者の信用リスク、途中解約ができない場合が多い点、投資したくても人気のため投資できない可能性がある点が挙げられます。

 

反面、不動産投資のリスクである不動産価格変動リスクに関しては、ある一定割合の損失を軽減する「優先劣後出資」を採用する事業者もあります。

また、空室リスクに関して「マスターリース契約」により一定の家賃収入が保証される仕組みを採用する事業者があります。

 

これらの仕組みが採用されているファンドに投資することで、従来の不動産投資で考えられるリスクを軽減することができます。

 

不動産投資と不動産クラウドファンディングの特徴を紹介してきましたが、どちらもミドルリスク・ミドルリターンの投資です。

不動産クラウドファンディングは従来の不動産投資に比べて、手間がかからず小額から投資でき、インターネットのみで完了できるため、手軽に始めやすい商品と言えます。

比較的新しい投資商品ですが、従来からある不動産投資を小口化した商品で難しい仕組みではないため理解しやすい投資商品です。

さらに最近は社会的にも信頼性のある事業者が増え、安全性と透明性がより高まってきている印象を受けます。

不動産投資に興味はあるものの、様々なリスクや手間を考え実践するまでに至っていない人は、先ず不動産クラウドファンディングへの投資を検討されてはいかがでしょう。