分散投資と一括投資の違いとは?それぞれのメリット・デメリットを解説

 分散投資と一括投資の違いとは?それぞれのメリット・デメリットを解説|リビングコーポレーション

 

投資においては分散投資が重要と言われています。一方で一括投資集中投資を行うことのメリットもあります。今回は分散投資と一括投資の違いと、それぞれのメリット・デメリットを解説いたします。



<分散投資とは?>

分散投資とは違う特徴を持つ金融商品に幅広く投資することで、リスク低減効果を期待する投資手法です。

分散の方法も様々あり、投資する国や地域の分散、株式不動産など商品の分散、円建てドル建てなど通貨の分散、積立て投資での時間の分散などす。

 

有名な相場格言に「卵をつのカゴに盛ってはいけない」という言葉があります。

これは、卵を別々のカゴに盛っておけば、一つのカゴを落としたとしても全ての卵が割れてしまうリスクげるという意味で、分散投資の重要性を示す投資の基本的な考えです



<ドルコスト平均法とは?>

分散投資の考え方の中で有名な手法に「ドルコスト平均法」があります。

ドルコスト平均法とは、価格変動リスクがある商品を、定期的に決まった金額で買い付ける投資手法です。

購入時期や期間を分散させることで、購入価格は平均化され、短期間での価格変動リスクを低減する効果を期待できます。

 

また毎月定額を買い付けることで、価格が高い時には少なく、価格が低い時には多く買い付けることができるため、平均購入価格を低く抑えることができます。

 

ドルコスト平均法は投資経験やスキルに関係なく実践できるため、投資初心者やこれから投資を始めてみようと考えている人にも最適な投資手法のひとつです。

 

しかしドルコスト平均法にもデメリットはあります。

それは短期的な投資では効果が期待できないことです。また長期間の勢いある上昇相場局面では、買い付けられる口数が減少してしまうため、充分なリターンが望めません。

そのため、ドルコスト平均法はリスクの低減を実感できる中長期の投資での実践が向いています。



<分散投資のメリット>

分散投資の考え方に則り、投資対象の分散投資する時間の分散を行うことで、投資元本を大きく棄損するリスクを低減することができ、短期的な価格変動に一喜一憂することなく投資を継続できるメリットがあります。

 

またマーケットのショックによる株価の暴落が定期的にやってくることは歴史的に見ても明らかですが、一般的に歓迎されない暴落や下げ相場にも、分散投資は耐性がある投資手法と言えます。

 

価格変動リスクあまり気にせず投資できるということは精神的なメリットでもあり、将来的にマーケットが回復した際や大きな成長期には恩恵を受けることできます。



<分散投資のデメリットとは?>

分散投資のデメリットとしては、投資効率が良くない点が挙げられます

しかし、投資においてリスクを低く抑えることはリターンも低くなるということでリスクとリターンは比例し、ローリスク・ハイリターンの投資は存在しないと考えたほうが良いでしょう。

 

この点から分散投資は、投資初心者やある程度以上の資産を形成した後の資産を守る段階の投資をする人に向いている手法で、少ない資金を投資で大きく増やしたいと考える人には向いていない手法と言えます。

 

投資に絶対は無いですが、今後の値動きが普段よりも高い確率で予測できる場合や、過去のチャートパターンから動きが読み取れる場合は、分散投資することで投資効率が下がってしまうことがあります。

 

このように分散投資にもデメリットはありますが、投資において分散投資は基本で、常に商品と時間の分散を心がけることが大切だと言えます。



<一括投資とは?>

一括投資・集中投資とは、一度の機会で比較的大きなまとまった金額を、一つの商品や銘柄に集中して投資することです。

 

具体例としては、100万円の投資資金があった場合、100万円で買える全てのA社の株を一回の取引で購入することです。

この例では株式という一種類の金融商品、A社という一つの銘柄に全ての資金を集中し投資していることになります。

 

分散投資とは異なり、投資対象を絞り一度だけで取引を完結させることに特徴があります。

 

<一括投資のメリット>

一括投資のメリット、特定の商品と銘柄に限定して資金を集中しているので、その商品や銘柄さえ値上がりすればリターンを多く得られることです。

つまり、株価指数が下落しても当該銘柄が上昇していれば利益となり、資産を集中し口数を多く買い付けた分だけリターンの額は大きくなります。

 

時間分散をしていないため、相場の方向性を当てることができれば、短期間に大きな利益を上げられる期待値が高くなり、分散投資と比べて投資効率は良くなります。

投資する商品や銘柄に関して、過去の経験則から値動きのパターンを読むことができたり、専門的な知識やスキルが身に付いており勝算があるという状況では一括投資は効率良く投資できる手法と言えます。

 

また短期間で投資の結果が分かるため、時間的な優位性があると言えます。

少ない資金を度の投資機会で効率良く増やしたいと考える人には向いている投資手法です。



<一括投資のデメリット>

短期間に大きなリターンを得られる可能性がある一方で短期間に大きな損失を被る可能性存在するという点がデメリットであると言えます

 

一括投資は投資で考えられるリスク低減できないため、時には運の要素が強い投機的な取引になりかねません。

 

自身のリスク許容度を充分に知ったうえで、仮に全て損失になってもいいと思えるお金で一括投資することが重要になります。

また一括投資は投資経験やスキルが(結果を)左右る場合が多いため、投資上級者で余剰資金が多くある人にだけ適した投資手法と言えます。

 

商品時間分散をあえてしていない手法であるため、リスク低減されておらず、ハイリスク・ハイリターンの取引になる可能性が高こともデメリットです。



<分散投資と一括投資を使い分ける>

分散投資と一括投資はそれぞれにメリット・デメリットがありますが、マーケットのトレンドを読み取り、明らかな上昇相場だと確信できた際に一括投資できれば投資効率は良くなります。

 

しかし、それができるのは相場の方向性が正確に判断できる投資上級者のみと考えられ、強靭なメンタルも必要となります。一部の優れた能力ある人以外は分散投資を心がけた方が良いと言えます。

特に最近のマーケットは変動率が高くなっている印象があるため、時間の分散が必要だと考えます。

 

投資する期間が長くなればなるほど勝率は高くなるため、継続的に投資するにはリスクの分散が必要となります。



今回は、分散投資と一括投資の違いと、それぞれのメリット・デメリットを解説してきました。誰しも短期間で一獲千金を夢見ることはありますが、それは運任せの投機的な取引になりかねません。長期的な目線で安全性の高い資産運用を目指すためには、投資と投機の違いを知り、正しい分散投資の考え方を実践することが重要となります。ご自身のポートフォリオについても、しっかりとリスク分散されているかどうかを、この機会に確認してみてはいかがでしょう。