S&P500を利用した資産形成

S&P500を利用した資産形成|リビングコーポレーション


中長期にわたって着実に資産を形成するためには、インデックスファンドを使った投資を行うのがおすすめです。インデックスファンドというのは、様々な株式指数などに連動する投資信託のことなのですが、中でもS&P500という指数に連動するものは投資を始めるにあたってはぜひ知っておきたい指数です。

 

 


S&P500とは何か?

まず最初に、S&P500とは何かについて簡単に見ておきましょう。結論を先にいうと、S&P500というのは、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社という企業によって日々算出されている株式指数です。

S&P社は、正式にはStandard & Poor'sといい、グローバルな格付け会社としても知られていますが、特に投資の世界ではS&P500をはじめとする様々な指数の算出会社としても名を馳せていますので、この機に覚えておくと良いでしょう。

このS&P500の歴史は古く、1923年にS&P社の前身である企業が、26業種の233社の株価を基にした指数を開発したのがその始まりであると言われています。

現在のように500銘柄が組み入れられるような形になったのは、第二次世界大戦後の1957年のことなのですが、そこからでもすでに60年以上が経過していますので、世界でも有数の長い歴史を有する株式指数であるといえるでしょう。

なお、この指数に組み入れられる銘柄は、様々な条件を用いて選ばれる仕組みになっています。具体的には、株式の時価総額や流動性、浮動株比率、業績といったファクターに基づいて組み入れ候補となる銘柄が選定され、それらの中からセクターのバランスを考慮したうえで実際に組み入れるかどうかが決定されているのです。

そのため、必ずしも単に条件を満たせば対象銘柄になるわけではないという点に注意する必要があります。


楽天証券やSBI証券で購入できるS&P500関連の商品とは?

S&P500は、アメリカの株式市場の値動きに応じて上下する性質を有しているため、国際分散投資を手掛けるうえでは、それに関連する商品に投資しておきたいところです。

では、楽天証券やSBI証券といったオンライン証券で取引している人が購入できるS&P500関連の商品にはどういったものがあるのでしょうか。その答えはS&P500に連動するインデックスファンドです。

投資信託には、主に特定の指数に連動して基準価額が上下するインデックスファンドと呼ばれる商品と、指数の値動きを基準価額が上回ることを目指して運用されるアクティブファンドと呼ばれる商品の大きく2種類が存在しています。

一般的に、インデックスファンドの方がアクティブファンドよりも、信託報酬と呼ばれる年間のコストが低く抑えられています。

アクティブファンドの信託報酬もかつてに比べてかなり安くなってきましたが、それでもインデックスファンドに比べると高い水準にあることは間違いありません。

中長期にわたって保有し続けるというのを念頭に置いた場合には、わずか信託報酬が0.1パーセントほどしか違わなくても、10年単位で見た場合には、手元に残る資産に大きな差が生じるおそれがあります。

そのため、できれば資産形成のために投資する商品のコストはなるべく低いものを選ぶのが鉄則であり、インデックスファンドはまさにうってつけの投資対象であると言えるでしょう。


S&P500に連動する投資信託について知っておきたいこと

そもそも投資信託とはどのようなものであるのかについて見ていきます。投資信託は、ファンドマネージャーと呼ばれるプロの運用者が多くの投資家から集めた資金を使って運用を行い、それによって得られたリターンを投資家に還元するという金融商品です。

ファンドマネージャーは資産運用会社と呼ばれる企業に所属しており、投資信託はその資産運用会社が組成する仕組みとなっています。資産運用会社には、大手の金融グループに属する企業のほかに、独立系の企業や外資系の企業なども存在しており、それぞれに色々なタイプの投資信託を提供しているのです。

このように資産運用会社には様々なところがあるため、S&P500に連動する投資信託といっても必ずしも一つしかないというわけではありません。

実際には、いくつかの資産運用会社からS&P500連動型のインデックスファンドが提供されていますので、それらの中から自分に合うものを見つけて投資を行う必要があるのです。同じ指数に連動するインデックスファンドを比較する場合には、信託報酬の水準に注目するのがおすすめです。

というのも、いずれの商品も所定の指数に連動して基準価額が上下するように運用されるため、リターンの面で大きな差が出にくいからです。リターンが同じであれば、コストが低いものの方が、最終的に手元に残る金額は多くなりますので、なるべく信託報酬が安いものを見つけて投資をするようにしましょう。


S&P500とはどのようなインデックスなのか?

S&Pは、その名の通り、ニューヨーク証券取引所やNASDAQに上場している500社の株価を基にして算出される株式指数です。あくまでも対象となるのは各セクターを代表する500社のみですので、マーケットに上場されているすべての銘柄が組み入れているわけではないという点に注意しなければなりません。

その算出方法はそれぞれの株価を単純平均するのではなく、浮動株を調整した後に時価総額比率を用いて加重平均して算出されています。単純平均だと各対象銘柄の値動きが平等に指数の動向に反映されますが、時価総額加重平均の場合には、一部の時価総額が大きい銘柄の値動きによって指数が大きく上下するケースがあります。

どちらが良いとは一概には言えませんが、時価総額加重平均を採用しているS&P500は、アメリカを代表するような大企業の株価に影響されやすい指数であると考えておくと良いでしょう。

なお、S&P500と同じく、代表的な米国株のインデックスとされているのがダウ平均です。もっとも、ダウ平均の場合には、組み入れ銘柄はわずか30社だけですし、IT系の銘柄が多く組み入れられているS&P500と違って、様々な業種からバランスよく銘柄が組み入れられているという特徴があります。

そのため、両者は必ずしも同じ値動きをするものではないという点を頭に入れておかなければなりません。


S&P500に連動するemaxis slimとは?

S&P500を連動対象とするインデックスファンドの一つに、emaxis slimという投資信託があります。この投資信託は、三菱UFJ国際投信という名の資産運用会社が組成しているものです。

同社は、その社名を見て分かる通り、日本を代表するメガバンクの一角である三菱UFJ銀行を中核とする金融グループに属する企業です。グループにバックアップされた盤石な経営基盤を有していますので、大事な資金の運用を比較的安心して任せることができるでしょう。

このemaxis slimの特徴として特筆すべきなのは、投資信託の世界では珍しく、業界最安値を謳っているという点です。

前述の通り、同じ指数に連動するインデックスファンドを比べた場合には、信託報酬が低い方が投資家の手元に残る資金が多くなるわけですが、emaxis slimは他社の同種のインデックスファンドよりも信託報酬を安くすると公言していますので、これに投資していればもっとも効率的な指数運用が可能になるというわけです。

実際、過去には、他の資産運用会社がemaxis slimよりも信託報酬が低いファンドを組成するや否や、それに追随する形でより安い報酬率に引き下げたという例もあります。

単に口先だけでなく、実際にも業界で最も低水準の信託報酬になるような商品の運営が行われていますので、長期的な観点から投資を行おうと考えている方にとっては、emaxis slimは魅力的な商品であると言えるのではないでしょうか。


S&P500を利用して効率的に資産形成を行おう

以上で見てきたように、S&P500はアメリカを代表する株式指数であり、これに連動する投資信託を購入することは、中長期にわたって資産形成を行う上で非常に有効です。その際、一度にまとまった資金を投資するのではなく、定期的に一定金額を投資するドル・コスト平均法と呼ばれる投資手法を実践するとよいでしょう。