FIRE達成者Kです。
私は2018年に会社を早期退職し、FIREを達成していますので、この生活を始めて早3年が経過します。
この間に投資に対しての考え方や、実際の投資スタイルに変化が生じてきました。
今回はFIRE前とFIRE後の投資全般への考え方と投資手法の変化について、お話しさせていただきます。
<FIREの投資スタイルとは?>
FIRE前はとにかく資産を増やしたいと思い、株式、先物、為替の短期売買を中心に積極的に取引をしていました。
株式も新興株やIPO銘柄などボラティリティが高い銘柄をトレードしていました。
1日の内に何度もポジションを取り、その日の利益を追求するようなデイトレードも多かったです。
デイトレードの手法は身に付いていましたが、今から思うとかなりリスクの大きい取引もしていたと思います。
利益を得た取引もあれば、思わぬ大きな損失を被ることもありました。
分かってはいたものの資産の増減が激しく、精神的にも疲れる取引をしていた印象です。
FIRE後は、資産を増やす取引というよりは、資産を守る取引を心がけています。
具体的にはFIREの4%ルールに則った、年4%以上の利回りで資産運用することが目標で、それ以上のリスクは取っていません。
個人投資家のメリットは資金を無理に投資に回さなくても良いところだと思います。
マーケットの環境が悪いときや、良い投資先が無い場合はあえて投資する必要はありません。それでも何も問題がありません。
マーケットが上昇相場に移行したことを確認してから買えば良いのです。
しかしFIREは年間の支出を不労所得でまかなうと言う概念があるため、資金を何らかの投資に回さないといけないという意識がどうしても強くなりがちです。
個人投資家の最大のメリットを活かせず、プロの機関投資家のような考え方に近くなります。
そこで私はこのような投資スタイルを見つめ直し、少しの労働や副業での収入を高め、不労所得と組み合わせて年間支出をまかなうようにするようになりました。
「バリスタFIRE」や「サイドFIRE」と言われているFIREのスタイルに移行した形です。
日本でFIREを目指すなら、このスタイルが一番マッチすると感じていますし、精神的にも楽だと思います。
<FIREのポートフォリオは?>
FIRE達成者のポートフォリオの多くは、米国株中心で構成されている方が多いと思います。
単純に米国株の最近の平均パフォーマンスは、FIREの4%ルールを大きく超えるリターンを出しているからです。
しかし、米国株だけでポートフォリオを組むことにはリスクがあると思います。
投資で重要なことは、分散投資を常に心がけることです。
特にFIREのような資産を増やす段階の投資というよりは、資産を守る段階の投資においては、何かに集中投資することは必要のないリスクを取ることになると考えます。
このような考えのもと、FIRE後は安全性重視の投資にシフトしてきています。
株式だけでなくドル建ての社債や、ソーシャルレンディング、不動産クラウドファンディングも積極的にポートフォリオに組み入れています。
分散投資は商品の分散はもちろん、通貨の分散、投資地域の分散、時間の分散が大切です。
特にドルでの資産を持つことは円での投資との分散に有効だと思います。
さらに今は現金比率を高めています。
株価が下落してきたら、中長期で日本株の高配当銘柄を買うタイミングを計っています。
常に次の投資に臨める選択肢を持っておくことが重要だと感じています。
<資産を守る投資手法とは?>
資産を守る投資とは、資産を減らさない取引に徹することだと思います。
2つの投資商品に投資したとして、1つは損失、1つは利益で終わったとしても、結果として利益の方が多く、資産が少しでも増えていたら、それは投資成功と言えます。
例えば、1勝3敗でも1勝の利益が大きく、3敗の損失を上回っていれば、この投資は勝ちなのです。
どうしても全て勝つことに拘ってしまうのは理解できますし、そういった心境になった経験もありますが、いかに資産を減らさないかを常に考えながらポートフォリオを構築することこそが資産を守る投資で、結果として資産が増やせる投資手法だと思います。
<やってはいけないトレードとは?>
私は株式、為替、先物取引などの短期売買には、資産を大きく増やすチャンスがある半面、大きく減らしてしまうリスクがあると言う事実に身をもって体験したことが何度かあります。
不利な状況になっても、損切りが出来ず思わぬ大きな損失を被ってしまった失敗トレードの経験です。
今は成功している有名な投資家にも失敗の経験は必ずあると思います。
100%の勝率の投資家は一人もいないはずです。
この失敗トレードの理由をしっかりと分析し、次の機会に活かすことが投資の世界で成功できるかどうかの分岐点になるような気がしています。
失敗したその時は熱くなってしまっていますが、冷静になると世の中は一切何も変わっていないのです。
ここで初めて自分のやっていたことが意味のない取引だということに気付かされるのです。
マーケットには期限がなく、資金があればいつでも参加できます。
長く継続的に参加し、安定的に利益を上げていくことを最優先に考えるべきです。
また長い期間マーケットと向き合うことで、勝率が上がってくる可能性は高いと思います。
このような経験から考えると、やってはいけないトレードとは、1回の取引で自分の資産のほとんどを失う可能性のある取引です。
必ずルールを決め、そのルールを順守することが最重要です。
マーケットに継続的に参加することこそ、資産形成に繋がると思います。
<精神的に安定できる商品への投資も必要>
投資にはメンタル面がかなり作用する面があると思います。
メンタル面で弱気になると、正常な投資判断ができない場面さえあります。
メンタルが乱される大きな要因は、価格変動リスク要因が大きいと私は考えます。
価格変動幅が大きな商品は1日に10%から20%のボラティリティがある商品もあります。
しかもそれが何日も連続する可能性もあり、確定ではないものの自分の資産が大きく目減りすることはなかなか耐えられることではありません。
私が不動産クラウドファンディングを積極的にポートフォリオに入れている要因はここにあります。
不動産クラウドファンディングは、日々の価格変動がありません。
株価や為替が大きく変動してマーケットが混乱している際も、投資している不動産クラウドファンディングのファンドには価格変動がなく、また銘柄の入れ替えや急な管理が必要になることもありません。
これは変動幅が大きくなっている最近のマーケットの中では貴重な投資商品だと言えます。
FIREのような資産を守る段階の投資にも最適ですが、投資に慣れていない初心者にも向いている投資商品だと思います。
これを機に投資のポートフォリオ構成商品を見直してはいかがでしょう?
価格変動リスクがない不動産クラウドファンディングは、分散投資の面でも優位性があり、ポートフォリオに加えることで投資の幅も広がると思いますのでおすすめです。