元本保証投資とは?定期預金との関係も徹底解説!

元本保証投資|リビングコーポレーション

 

本文では元本保証投資について解説していきます。まず、元本とは金融商品の購入や投資に当てた元手の資金額のことです。そして、資金の運用期間中に元本を下回らないよう約束されている投資が元本保証投資と呼ばれています。

 

 

元本保証投資の一般的性質とその有用性

 

元本保証投資にはいくつかの種類がありますが、元本が保証されるという点から、いずれも安全性の高い投資方法であると捉えることができます。一方、投資よって生じる収益性に関しては、元本保証投資は総じて低水準という傾向が強いです。

 

投資行動という印象は薄いかもしれませんが、銀行預金も広義の元本保証投資のカテゴリーに含まれます。日本でもバブル時代においては、銀行の普通預金であっても年間2%以上の金利が付くほどの状況でした。

 

超低金利時代となっては、普通預金に預けて利益を生み出すという発想自体がほぼ皆無のはずですが、銀行預金もその仕組み上は、身近な元本保証投資の代表格なのです。

 

こうした性質の元本保証投資は、資産運用をしたいけど、経済や金融の専門知識が乏しいという層にも率先して勧められるという側面があります。確かに、株や投資信託と比べると収益性での物足りなさは否めませんが、確実に元本保証される仕組みは安全に資金運用したい初心者にとっては揺るぎないメリットです。

 

また、元本割れリスクのある投資を積極的に実践している人々にとっても、手持ち資金の何割かは元本保証投資に当てておくことが望ましいでしょう。いくら専門知識や経験に長けている人でも、金融市場の動向を全てを読み切ることはまず不可能です。

 

運用先の一部に元本保証投資を組み込むことで、様々なリスクや急激な情勢の変化に備えることができます。

 

元本保証と定期預金の関係

 

金融機関が取り扱う代表的な元本保証の商品として定期預金が挙げられます。定期預金では資金を専用口座に預けることで、元本が保証されたまま一定の金利収入を継続して得ることが可能です。

 

適用される金利や預金額の最低ラインは、各金融機関が提供する商品の特徴によって異なってきます。メリットはやはり、普通預金口座に預けるよりも高い水準の金利が適用されるという点です。

 

そして、預金保証制度の対象となるので、万一金融機関が潰れてしまったという場合でも1000万円まで保証の対象となります。ただ、定期預金は基本的に、事前に決めた満期まで継続して資金を預けておくことが前提となるため、いつでも気軽に預金を引き出して使用するというわけにはいきません。

 

どうしても引き出しが必要なら中途解約という手続きをとらなければならず、結果的に受け取れる金利水準は当初の予定より低下してしまいます。こうした事態を避けるためにも、定期預金開始時は自らの余裕資金を把握し、理性的且つ慎重に判断することが求められます。

 

また、外貨による定期預金という選択肢もあり、こちらは円預金より金利設定が高くなるケースが一般的です。ただし留意すべきは、外貨の場合為替レートの変動リスクを伴ってしまうため、定期預金でありながら預金額が減少してしまう可能性があります。さらに、外貨建て定期預金の場合は、両替時に手数料が伴います。

 

元本保証投資と保険の関係

 

保険商品の購入もその性質上、投資の一種と捉えることができます。特に貯蓄型の保険商品は、一定期間保険料を支払い続けて積み立てし、払込期間が過ぎると解約返戻金が保険購入者の元に戻されることから、元本保証投資に該当します。

 

一般に貯蓄型保険は、当初の契約の通りに支払いを済ませれば、支払保険料総額を上回る解約返戻金を手にすることができます。こうした点から、貯蓄型保険は手堅く確実なリターンを得られる投資手段としては魅力的です。

 

しかし、貯蓄型保険の元本保証投資としての側面はあくまで条件付きです。仮に保険料払込期間中に中途解約してしまった場合は、支払い済み保険料の総額よりリターンの金額が下回ってしまい元本割れが発生してしまいます。

 

こうした点から、貯蓄型保険の購入は、定期預金のケース以上に、慎重な判断が求められる一面があります。特に貯蓄型保険は一度にまとまった額を支払うのではなく、少しずつ保険料を積み立てていく仕組みです。

 

それゆえ、一括で支払う場合と比べると、どうしても楽観的な見通しを立ててしまいやすいのが貯蓄型保険の特徴です。貯蓄型保険購入に際しては、支払うべき保険料を総額として算出し、自らの余裕資金でカバーできる範囲なのか今一度念入りに確認を行う方が望ましいでしょう。

 

中途解約してしまうと、継続的支払いという積み重ねが無駄になってしまうので、できるだけ避けたいところです。

 

元本保証と株の関係

 

次に、投資と聞いて多くの人が思い浮かべるであろう株について見ていきましょう。株式投資によって得られる収入は、インカムゲインとキャピタルゲインがあり、インカムゲインについては株の投資家が継続的に受け取れる収入を意味します。

 

株の場合、インカムゲインとは配当金のことです。この配当金の利益だけを見れば、株投資は元本割れを起こす要素さえなく、極めて優良な投資方法のようにも感じられます。ところが、株にはキャピタルゲインという非常に変動の大きな不確定要素があります。

 

実のところ、株によって資産形成を図る多くの投資家はこのキャピタルゲインを目当てに投資している場合がほとんどです。株価は日に日に、そして社会情勢により大いに上下することから、うまくいけば元手の数倍の額に相当するリターンを得ることになります。

 

しかし、銘柄の企業が経営不振に陥り、大幅に株価を下げてしまうと、元本をはるかに下回る金額しか手元に残らないとう事態も決して珍しいことではありません。

 

このように、株は元本が保証されない投資の代表格として捉えることができます。大幅なキャピタルゲインの可能性を秘める株投資ですが、投資資金の全てを株投資に当ててしまうのはどうしても非現実的でしょう。

 

潜在リスクの高いグローバルな金融情勢においては、株のようなハイリスクハイリターンの投資と、元本保証投資を並行して実践する姿勢が求められるのではないでしょうか。

 

元本保証と国債の関係

 

元本保証投資としては、個人向け国債も忘れてはならないオプションです。国債は文字通り国が発行している債券を意味し、購入者は一定期間国に資金を貸し出す見返りとして、定期的に利子を受け取ることができます。

 

年利0.05%は最低金利として保証されており、満期がやってくると元本をそのまま返済してもらえます。企業と違い、国が破綻するというのは現実的にはまずありえないことから、国債は実質的に元本保証投資と解釈するのが妥当です。

 

個人向け国債の中でも利子の支払われ方で種類が異なり、固定利付と変動利付、さらに固定利付には3年型と5年型の個人向け国債があります。変動利付債の場合は個人向けで10年満期の設定になっており、各々がニーズに合わせて選べる商品がラインナップされています。また、最低1万円から購入できるため決して個人にとってハードルの高い投資には該当しません。

 

国債が他の元本保証投資と比べ、特にメリットとして評価できるポイントは、必ずしも満期まで保有している必要がないという点でしょう。定期預金や貯蓄型保険のケースを考えると、損をしないためにはとにかく所定の期間まで保有、あるいは支払いを続けるという縛りが常に付いてまわっていました。

 

国債であれば、急遽資金の流動性が必要になったとしても、購入から1年以上経過していれば、どの商品タイプだろうと1万円単位で換金することができます。

 

元本保証投資を含め最適な投資ポートフォリオを考えましょう

 

ここまで見てきたように、元本保証投資はリターンは少ないものの初心者でも安心して実践できる投資対象です。一部ハイリスクの投資を試みる場合でも、元本保証投資を分散投資先に上手く組み込んで、自己資金に見合った投資スタイルを目指していきましょう。