おつり投資とは?他のアプリと比較したメリットデメリットをご紹介

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投資関係の情報にアンテナを張っている人なら「おつり投資」という言葉を一度は聞いたことがあるでしょう。おつり投資は、投資初心者に適した投資方法として注目されています。ここでは、おつり投資の基礎知識やメリット・デメリットなどを詳しく解説します。

 

おつり投資とは?

 

おつり投資とは、日々の買い物のなかで発生するおつりで投資ができるサービスです。日常生活で買い物をするだけで、将来を見据えた資産形成を気軽に始められるのが魅力です。おつり投資の「おつり」とは、買い物で支払った金額の端数のこと。380円の買い物を例に、積み立てられるおつりの額を説明します。

 

おつりを算出する単位を100円に設定している場合、380円の買い物で積み立てられるおつりは20円です。同じ要領で算出すると500円単位なら120円、1,000円単位なら620円がおつりとなって自動的に積み立てられます。

 

このように、設定単位を小さくしておけば投資に回すおつり額が少なくなり、大きく設定しておけばおつり額が多くなるのです。なお買い物で発生した端数のうち、いくらを投資資金に当てるかは、おつり投資のアプリで設定できます。

 

おつり投資を利用するには、システム上、キャッシュレス決済サービスや家計簿アプリとの連携が欠かせません。おつり投資ではクレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済の取引記録を、連携した家計簿アプリに記録する必要があるからです。

 

日々の買い物のなかで発生したおつりと同額のお金が銀行口座から自動で引き落とされ、投資資金として積み立てられます。おつり投資で積み立てたお金は、投資の専門家やAIを活用したロボアドバイザーが運用します。そのため投資の知識に乏しい初心者でも、安全に資産形成が目指せるのです。

 

他の投資アプリとの比較に見るおつり投資のメリット

 

おつり投資の一つ目のメリットは、手軽に投資を始められることです。おつり投資は他の投資アプリと比較して、少額から投資を始められるという特徴を持っています。

 

他の投資アプリで投資を行うには、数百円から数万円の資金が必要ですが、おつり投資にはわずか5円から投資ができるアプリもあるのです。おつり投資ならまとまった資金が手元にない人や、投資を始めたいけれどなかなか資金が作れない人でも、気軽に資産運用を始められます。

 

おつり投資の二つ目のメリットは、誰でも簡単にバランスの取れた資産運用が実現できることです。投資系のアプリには、主に二つの種類があります。

 

一つ目が、能動的に投資に関わっていくタイプのアプリです。自分で投資先を選んでポートフォリオを組んだり、定期的にリバランスを行ったりする必要があります。これらの作業はさまざまな情報を吟味しなくてはならないため、それなりの手間と時間がかかります。

 

もう一つの投資アプリが、投資の専門家やロボアドバイザーがユーザーに代わって投資をしてくれるタイプのものです。おつり投資は後者のタイプなので、数ある投資先から自分に合ったものを選んだり、適切なポートフォリオを模索したりする面倒な作業をする必要はありません。

 

そのため、投資の知識はないけれど投資を始めてみたい人や、資産運用はしたいけれど投資に時間をかけられない人・かけたくない人にもおつり投資は適しているのです。

 

おつり投資のデメリット

 

おつり投資の一つ目のデメリットは、クレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済サービスや家計簿アプリの利用が必要なことです。

 

サービスによっては、連携できる家計簿アプリの種類が少なかったり、特定のカードで買い物したときしかおつりを算出できなかったりするものもあります。おつり投資サービスを選ぶ際は、対応している家計簿アプリの種類やおつりの算出方法などをしっかり確認すると良いでしょう。

 

おつり投資の二つ目のデメリットは、投資先を自分で選べないことです。おつり投資で投資先を決定したりポートフォリオを組んだりするのは、投資の専門家やロボアドバイザーです。

 

投資初心者にとってメリットであるこのシステムも、本格的に投資を始めたい人や、投資を実践するなかで投資家として成長したい人にはデメリットになり得ます。このような人は、他の投資方法を探すと良いでしょう。

 

おつり投資の三つ目のデメリットは、運用成績がプラスになる保証はないという点です。投資は、得をすることもあれば損をすることもある不確かな世界です。しかし、投資の専門家やロボアドバイザーに投資を任せるとなると、投資の不確実性に対する認識が薄れてしまいがち。

 

たとえ投資のプロが投資を行ったとしても、運用に失敗して損失を出してしまう可能性は十分あります。おつり投資も立派な投資なので、運用成績がマイナスになるリスクを忘れてはならないのです。

 

おつり投資サービスを選ぶときのポイント

 

それぞれに特徴があるおつり投資サービスのなかから自分に合ったものを選ぶときは、いくつかのポイントをチェックすると良いでしょう。まずチェックしたいのが運用コストです。おつり投資サービスを利用するには費用がかかります。

 

おつり投資サービスでかかる費用は「利用手数料」「出金手数料」「運用手数料」の三つです。利用手数料はそのサービスを利用するためにかかる費用で、無料もしくは数百円がかかります。

 

出金手数料は資産運用で発生したリターンを出金する際にかかる費用で、これも無料もしくは数百円が必要です。最後に運用手数料は投資する金額に応じてかかる費用で、年率0.3~1%が投資額から差し引かれます。

 

次にチェックしたいのは最低投資金額です。最低投資金額とは、いくら以上のおつり額から投資できるかを表す値です。おつり投資では、おつりの合計額が最低投資金額に達しないと運用できません。最低投資金額が高めに設定されている場合、おつりの設定単位によっては投資を始めるまでに時間がかかることもあります。

 

また、ポイントサービスの有無もおつり投資サービスを選ぶ際のポイントのひとつです。投資額によってポイントがもらえるサービスを選べば、投資をしながら自動的にポイントが貯められます。ポイントを投資資金にできるサービスを選べば、投資に回せる資金が増えるだけでなく、期限切れが間近に迫ったポイントを有効活用できます。

 

おつり投資がおすすめできる人・できない人

 

おつり投資が向いているのは、投資の知識はないけれど投資を始めてみたい人です。投資初心者の多くは「投資=難しい」というイメージを持っているでしょう。おつり投資なら、運用を投資のプロやロボアドバイザーに任せられるので「どこにどれだけ投資すべきか」など難しいことを考える必要はありません。

 

また投資を始めたいけれど、なかなか資金を用意できない人にもおつり投資は向いています。おつり投資は、毎日の買い物のなかで発生したおつりを自動的に投資資金として積み立ててくれます。意識せずとも資金が貯まっていくので、貯金が苦手な人でも投資を始められるでしょう。

 

反対におつり投資が向いていないのは、短期で大きなリターンを得たいと考えている人です。おつり投資は、少ない資金でできるのがメリットの投資方法です。資金が少ないということは、それだけ得られるリターンも小さいことを意味します。

 

コツコツ続ければそれなりの運用成績を上げることも可能ですが、短期で大きなリターンを得るのは難しいと言わざるを得ません。

 

また、自分の裁量で投資を行いたい人にもおつり投資は不向きです。おつり投資は、積み立てた資金を投資のプロやロボアドバイザーが運用するため、投資先を自分で決められません。

 

よっておつり投資は「投資先を自分で決めたい」とか「最適なポートフォリオを自分で組みたい」と考える投資中級者以上の方には適していないのです。

 

少額でできるおつり投資は投資初心者にぴったりの投資方法

 

おつり投資は少額からチャレンジできるので、これから投資を始めようと考えている投資初心者に適した投資方法です。たとえ少額でも長期間じっくり運用すれば、まとまった額のリターンを得られる可能性は大いにあります。この記事で紹介したことを参考に、あなたもおつり投資を始めてみてはどうでしょうか?