日常生活にも活かせるFIREの考え方とは?

日常生活にも活かせるFIREの考え方とは?|リビングコーポレーション

最近はFIRE ムーブメントがますます注目されており、目指す方や興味を持つ方も多くなっている印象があります。FIREの概念は、難しく考えられがちですが仕組み自体は単純で、その考え方は投資だけでなく、日常にも通じる部分が多くあると感じています。

今回は私「FIRE達成者K」が、日常生活にも活かせるFIRE投資の考え方を解説いたします。

 

<常に最適化を考える>

FIREとは、「Financial  Independence  Retire  Early」の略語で、経済的自立をして早期退職するというライフスタイルのひとつです。数億円以上の大きな資産を形成し、一生遊んで暮らすという従来のリタイアの考え方とは異なります。

 

FIRE達成の必要資産は、年間生活費の25倍とされています。この資金を年間4%で資産運用することにより、資産を減らさずに生活できるというアメリカ発祥の考え方です。

 

FIREは達成することがゴールではなく、むしろFIRE達成後の資金管理やリスクマネジメントが重要となります。FIRE生活に継続性を持たせる行動が必要となるからです。

 

投資での不労所得を収入のメインとして、収入>支出の状態を作り出すためには、常に資金管理を行うことが重要です。副業や一部の労働収入を不労所得と組み合わせる「サイドFIRE」も同じ考え方となります。

 

私はお金を貯める方法は、「収入を上げる」、「支出を減らす」、「投資で増やす」という3項目しかないと考えています。しかし、会社を退職し給与収入がない状態になると、収入を上げる選択肢が減少することになります。そこで積極的に行わなければならないことは「支出を減らす」項目の強化です。

 

「支出を減らす」=「節約」とも言えますが、私は「支出の最適化」という言葉が合っていると思います。今の生活が不自由になるほどの節約は過剰な行動で、結果的にあまり意味の無いことだと考えます。必要なところにはコストをかけ、不必要だと思う事柄はコストカットしていく方が合理的です。

 

この支出の最適化は、投資とは関係のない日常生活でも活かせる考え方だと思います。

次からは、支出の最適化の効果的な考え方をご説明します。



<三大支出の最適化>

よく人生の三大支出として、老後資金、教育資金、住宅資金の問題が議論されています。これらの支出はもちろん随時見直しや管理が必要だと思います。老後資金を増やすために、その他の支出を最適化する考え方が合理的だと思います。

 

特に住宅資金に関しては、一般的に住宅ローンの理想的な返済比率は30%〜35%と数値化されています。同様に賃貸物件の場合も、家賃は給料の30%までという適正な値の目安が存在します。この適正な割合を守ることで安全性を高め、資金管理を容易にし、支出の最適化を図ることができます。



<数値化の重要性>

私が投資をするときに必ず考えることは、投資後の具体的なシナリオを数値化することです。最高のシナリオと最悪なシナリオを想定し、さらにそれを数値化します。

 

具体的には株式投資であれば、「この銘柄が投資後10%上がったら、投資資金の50%を利益確定し、残りはよりリターンを伸ばす戦略にする」や「20%下落したら機械的にすべてをロスカットする」など全てパーセンテージで数値化し管理しています。

 

金額でなくパーセンテージで考える理由は、投資金額によるブレを失くすためです。例えば、「30万円の利益が出たらすべてを利益確定する。」という戦略を取った場合、投資額が100万円であれば、買い値から30%の上昇で30万円の利益になります。しかし投資額が1500万円だった場合、30万円の利益は2%の上昇で達成します。これではリターンの最大化ができず、機会損失につながります。

 

地合いによってはこまめに利益を確定することも重要ですが、この場合は「投資額の30%を利益確定し、残りは逆指値を入れつつ利益を伸ばす」戦略を取ることがより良い行動と言えます。下落の想定も同じで、割合を数値化して管理することがリスクの最小化につながると考えています。

 

この考え方を日常の資金管理に当てはめると、給料の手取り金額の30%が家賃、15%が食費など適正な割合を常に考え、ルールを作ることで資金管理が分かりやすくなり、結果的にお金が貯まりやすい環境ができるのではないかと思います。



<社会や環境の変化に敏感に対応する>

最近はあらゆるものがIT化、デジタル化され、世の中の変化のスピードが速くなっている印象があります。FIREムーブメントも日本で広がったのは、ここ数年のことですが、10年前には無かった考え方や職業、ライフスタイルが急激に増えてきています。

 

投資の世界でも、暗号資産(仮想通貨)、NFT、FTO、ソーシャルレンディング、株式投資型クラウドファンディング、不動産クラウドファンディングなど新しい金融商品が生まれ、注目されて資金が多く集まり、利益を得ている投資家が多くいます。

 

特に不動産クラウドファンディングは、FIREのような資産を守る段階の投資にも最適な金融商品だと考えており、私も資産の一部を実際に投資しています。

 

価格変動がなく、投資後の管理の必要がなく、運用するのは不動産のプロである事業者で信頼性も高まってきています。また、1万円から投資することができ、インターネットで手軽に不動産投資を体験できる商品で、株式投資との分散としても活用できる商品です。

 

新しいことや商品は、成熟していないためデメリットもありますが、それを上回るメリットもあり、金銭的なリターンだけでなく、発見する喜びも得られる可能性もあります。

 

このように新しい事に興味を持ち実践してみることで、先行者利益を得ることができる場合もあります。これも日常生活に活かせる考え方だと思います。



<新しいものや考え方を受け入れる>

日本人はお金に対して保守的な面があり、これは良い事でもあり悪いことでもあると思います。少しでも安いものを買い求める努力はしても、現状を変化させることには消極的な人も多いのが現状です。

 

固定費の見直しを行えば、かなりの確率で支出を減らせる人が多いと思います。具体的には携帯電話の通信プランや加入している保険の見直しを行うことです。自分がどのようなプランに加入しているのか、詳細まで理解している人は少ない印象もあります。

 

現在は数年前にはなかったプランや、お得な新しい商品が多くあります。これらを検討し乗り換えることで簡単に固定費を減らすことができる可能性があります。

 

収入が増えていれば細かな支出は気にしなくても良いかも知れませんが、会社員の手取り金額は、増税や社会保障費の負担増、物価の値上がりなどで実質的に目減りしているのが現状です。収入が増えないのであれば、支出を減らすことを考えることが建設的で、お金を貯める最善の方法と言えます。



今の時代は、新しいものや考え方を受け入れて組み入れることで、少しお得になることが多くあります。FIREを達成した人、投資で成功している人は、時代の変化に敏感で新しい考え方を受け入れている人が多い印象です。日常生活にも投資の考え方の一部を取り入れることで、少し豊かになれる可能性があるかもしれません。