投資はメンタル面が重要?投資に向いている人とは?

投資にはメンタル面が重要

投資に興味を持ち、始めてみようと思っていても「自分は投資に向いているのかな?」と疑問に思う方も少なくありません。
投資には正しい知識と経験が必要ですが、その人の性格や考え方によって取る行動が違ってきます。


取引にはメンタル面も大きく作用します。
今回は投資に向いている人の特徴をあげながら、正しい考え方や投資手法についてご紹介いたします。

 


<リスクマネジメントの重要性>


最初に挙げる投資に向いている人の特徴は「自分と資金をコントロールできる人」です。投資の世界では、リスクマネジメントができる人しか長く残れないと言われています。それくらい重要で必要な要素です。


投資においてのリスクマネジメントとは、あらかじめ想定されるリスクを考え、損失を被らない、あるいは損失を最小限に減らす取り組みができる事です。
自分の資産に応じた取引を守り、損失確定(ロスカット)ルールを明確にするなど、自分の取れるリスクを資金面とメンタル面から考え、自分のリスク許容度をしっかりと理解した状態で取引することが重要です。

 

投資初心者で失敗しやすいパターンは、投資で儲かった成功体験があると、今回も成功できると思い込んだ状態で取引してしまうことです。
この状態だと、当初の思惑と異なる不利な展開になっても、損失確定できず結果的に損失が大きく膨れ上がる失敗につながります。


私もその経験がありますが、自分に不利な展開になると熱くなってしまい、自分の取れるリスクの範囲を超えて取引してしまいます。その結果、大きな損失を被ります。
またそれを取り返そうとして、普段はしない無用な取引をする、いきなり大きなポジションを持ってしまうという失敗はベテランの投資家でも経験している人が多いです。あらかじめ決めた自分のルールを守ることが重要です。

 

これを徹底することで、1回の取引で資産のほとんどを失うという、投資では絶対やってはいけない取引を回避することができます。
重要なことは、熱くならず冷静に取引することです。マーケットはいつでも開いています。今日がだめでも、明日以降取り戻すチャンスはたくさんあります。

 

人は単純に今ある資産を失うよりも、先まで儲かっていた資産を失うことを一番嫌う傾向があるそうです。
人間は気持ちに左右される生き物なので、仕方がない部分もありますが、これをコントロールできるようになれば、継続してマーケットに参加することができ、成功する機会を得られると思います。


<環境の変化に対応できること>


次に「環境の変化に柔軟に対応できる人」は投資に向いていると言えます。投資の世界は日々の経済指標や世界情勢の変化に敏感に反応します。
昨日まで通用した戦略が今日は通用しなくなることも多いです。マーケットは常に変化しており、この変化に素早く対応できることが良い結果を生むと思います。

 

これは現代の社会にも通ずることなのかもしれません。
10年前と現在の世の中では、社会のマナーや考え方、常識そのものが変化しています。10年前にはなかった新たなサービスや職業、生き方や考え方が多く誕生しています。
このような新しい流れを受け入れることができる人は投資に向いていると思います。マーケットは常に新しい情報を織り込んで価格が決定されています。


<数字に強い人は有利>


「株価が買い値から10%上昇したら、その値段で利益確定の注文を出そう」、「15%下がってしまったら、いったん損失を確定して次のチャンスを待とう。」など、投資に対する行動を数値化し管理できる人は投資家に向いています。


プロの投資家や機関投資家、投資会社や証券会社のディーラーも、自分や社内のルールは必ず数値化されており、それを超えた取引は厳禁です。これは一度の取引で資産を大きく毀損させないためです。

 

他にもこの銘柄は配当利回りが〇%だから、目先の変動を気にせずに保有しておこう、直近の高値から○○%下がってきたら買いの機会をうかがおうなど、具体的な数値目標を立て、投資判断することはとても重要なことです。


これには多くの経験も必要で、短期間では難しい部分もありますが、常日頃から数値化できる目標や戦略を数字や割合で考えることで次第に身に付いてくると思います。

数値化された目標を明確に立てられる時点で、目標を達成できる可能性は高まっていると思います。
「いつまでに資産をいくらにする。」「投資による利益で目標○○万円。」など具体的な目標を掲げることで、進捗が確認でき、進捗状況によって修正をすることもできます。

 

<継続して努力できる人>


投資は専門用語や手法など覚えることも多く、始めてすぐには成功しにくい面もあります。投資を実践する中で成功と失敗を積み重ねて、初めて経験値が付きます。
またマーケットの現在の価格は常に新しい情報やニュースなどを織り込んだ価格であるため、新しい情報を受け取り、理解する力が必要となります。

 

マーケットは期間限定ではなく、継続的にオープンしているため、投資家も継続的に努力する必要が出てきます。
少しずつマーケットの動きに慣れ、継続して勉強することで「勘」が身に付いてきます。ここで言う「勘」とはイチかバチかの運に任せる勘ではなく、今起こっていることを自分の経験則から分析し判断することです。
「相場感」とも言われますが、この感覚的なものもマーケットに参加するうえで重要なスキルになると私は感じています。

 

投資とは短期間で結果を出せるものではなく、失敗した経験の中から失敗した理由を検証し、どうすれば同じ失敗をしないかを分析し、次の機会に活かすことができる人のみが成功を収めると言っても過言ではありません。
実際に有名な投資家やトレーダーも必ず大きな失敗した経験があります。そこで辞めてしまうのか、その失敗を活かしてまた立ち上がるのかが大きな分岐点になるような気がします。
多少の失敗は気にせず、長期的な目を持って学ぶことが重要です。


<自分で判断できる人>


投資はよく「自己責任」と言われますが、投資を行うにあたっては自分が理解し納得したうえで行うことが大切です。
誰かの言う通りに真似して投資したところで、すべての責任は自分にあります。自分なりの基準やルールを持ち、自らが投資判断することが重要です。

 

初心者のうちはこの投資判断は難しいことだと思いますが、最もやってはいけないことはネットを見て知らない誰かの投資判断に乗ってしまうことです。
自分で判断していないので、運の要素が強くなりギャンブルのような投機になり、思わぬ損失を被る可能性があります。
自分で判断が難しい場合は小額から様子を見て投資を始めることをお勧めいたします。


<投資に向いている性格とは?>


投資においてメンタル面はとても大切な要素だと思います。自分を制御でき、強い信念を持つ人は投資に向いていると思います。
誰でも一獲千金を得ることを夢見ることはあるかもしれませんが、投資はギャンブルではありません。地道にコツコツと努力できる、几帳面で堅実な性格の人は投資で成功できるタイプだと思います。

 

また長期的な視野を持つおおらかな性格の人も向いています。
すぐに大きな利益を得ようと自分の限度を超えた投資をして、短期間での投資成績に一喜一憂する人は継続的に安定した利益を得られない可能性があります。


超短期間での投資(デイトレード)が上手い人も中にはいますが、デイトレードで成功する人は、挑戦した人の中で10%もいないと言われています。デイトレードには人並外れた特殊な勘とスキル、強靭なメンタルと運も必要になってきます。
一部の人間だけが成功できる分野ですので、初心者の人にはお勧めできません。


投資に向いている人とはどういう人かを解説してきましたが、投資の基本を勉強し中長期目線で少しずつ実践していけば成功する確率は高くなります。
すぐに成功できなくても、忍耐力を付け、焦らずに努力すれば投資は特別難しいことではありません。
投資において自分の考えや手法、ルールを確立し、それを常に改善していく事が大切なことだと思います。