建設投資を徹底解説!

建設投資を徹底解説!|リビングコーポレーション

今後の日本国内の経済活動や市場動向について気になったときに、建設投資という言葉を聞いたことはありませんか?

 

そこで今回は、日本経済の今後を予想する上で、非常に重要な建設投資について説明していきたいと思います。

 

 

知っておきたい建設投資とは?

国土交通省によると、建設投資とは「有形固定資産のうち建物及び構築物に対して投資をすること(建物及び構築物の生産高)で、一般的には建設工事によって新に固定資本ストックに付加される部分である」と定義されています。

 

つまり、建設投資推計を知ることで、政府や民間がどのくらい建設を行ったのかといった動向を出来高ベースで把握することができるのです。建設投資見通しについては、国が発表しているので、信頼のできるデータとなっています。

 

現代の日本において建設投資が社会に与える影響は大きく、国土交通省が国内の建設市場の規模と構造を明らかにする目的で年度ごとに公表している建設投資見通しは、各業界で社会全体の経済活動や市場動向を予測する判断材料とされることも少なくないようです。

 

建設投資のデータについては、用地や補償費、調査費などは対象とせず、公共事業の維持修繕は対象とするなど各留意点があるため、把握したうえで正しく読み解くことが重要です。

 

建築業界は稼ぎ時?近年の動向から読み解く建設投資

近年、需要が高まり人手不足が話題となるなど稼ぎ時のイメージがある建築業界ですが、建設投資の面からみるとどのような状況なのでしょうか。

 

建設投資見通しによると、令和元年度の建設投資額は前年度に比べ3.4%増え62兆9,400億円となる見通しとされており、確かに建築業の需要は上昇傾向にあるといえます。

 

その背景としては、少しずつ景気の回復感が広がってきたことや東京五輪の開催が決定し大規模なインフラ整備が必要になったこと、度重なる自然災害が起こってしまったことによって長期的な復興需要が発生したことなどが挙げられます。

 

バブル崩壊以降市場の落ち込みが続いていた建築業界において、まさに稼ぎ時が到来しているといえるでしょう。

 

ただし、国内総生産における建設投資の割合をみると、近年では10%前後で推移しており比較的安定している一方で、増加に転じるのは難しいという見方もあり、今後の社会の状況を注視して判断する必要がありそうです。

都道府県別に見た県別投資の推移

令和元年度の建設投資を都道府県別に見ると、関東地方が最も多く、建築投資額が16兆7,100億円、土木投資額が6兆3,700億円の見通しとなっています。

 

建築と土木を合計したシェア率は全体の37%を占め、他の地域を大きく引き離した数字ですが、これは、東京五輪の開催に向けた関連施設の建設やインフラ整備などが大規模に行われているためです。関東は、以前から民間投資が他の地域に比べ活発に行われていたこともあり、シェアが高い状態で推移してきました。

 

北海道や近畿地方、中部地方なども、基本的には近年大幅な建設投資額の増減はなく、例えば、中部地方だと11%前後、近畿地方だと12%前後のシェア率で推移しています。

 

そのような中で、東北地方は2011年の東日本大震災以降、建設投資額が増大し、近年のシェア率は10%前後となりました。他の地域と違い建築より土木への投資が大きいことが特徴で、厳しい復興の現状が垣間見えるデータの推移となっています。

 

建設投資額、今後の推移と予測

建築投資額は、前述の通りここ数年、復興需要や民間の投資回復といった社会情勢を背景に増加を続けていますが、今後はどのように推移していくのでしょうか。

 

建設投資の構成に着目すると、令和元年度の見通しでは、政府による土木投資が25%、民間による住宅投資が28%、民間による非住宅投資が19%となっており、これらに民間のリフォーム投資を合わせると全体の82%と大半を占めています。

 

このうち政府による土木投資は、災害対策の強化や大阪万博開催に向けたインフラ整備の需要があるため今後も拡大することが予測できます。

 

民間では、ホテル事業の拡大が落ち着いたことやウイルス感染症流行により新たな建設計画が難しいといったことを背景に、非住宅投資が一旦減少すると考えられます。

 

さらに長期的にみると、少子化による人口減少が進めば住宅投資は減少していくでしょう。社会情勢の影響をその都度受け、全体として減少する可能性があるといえます。

 

建設投資ピークアウト、五輪延期・中止の影響は?

経済成長と共に順調に拡大を続けていた建設投資は、平成4年度にピークを迎えたのち減少し、平成22年度にはピーク時の半分近くまで落ち込んでいました。

 

景気回復や復興需要、東京五輪開催の決定などを背景に徐々に増加に転じ新たなピークを迎えていましたが、ここにきて五輪の延期あるいは中止によるピークアウトが懸念されています。確かに、五輪関連施設の工事等が優先して行われていたため、中止となると一見建築業界の需要がなくなるように見えます。

 

しかし、実際はもともと五輪後に必要であったインフラ設備の修繕など、大規模な公共事業が控えているのが現状です。

 

特に、自然災害対策として河川堤防やダムの整備、海岸堤防の耐震化などインフラ整備を強化することが決まっており、長期的な建設投資を行っていくことが予想されます。そのため、五輪の開催状況に起因した建設投資の急激なピークアウトが起こる可能性は低いといえそうです。

 

コロナウイルスの建設投資への影響は?

2020年の建設投資はコロナウイルスの影響により、14年以来6年ぶりに前年度を下回る想定です。国の指導による土木建築など公的な工事は伸びる一方で、住宅の建築などの個人の消費は冷え込んでいるのが目に見えてきました。

 

外出自粛による個人消費の減少や、海外からの渡航客の減少によるインバウンド消費の減少など、日本経済の冷え込みが加速しています。

 

また、個人の住宅需要は、東京、大阪、名古屋の三大都市から離れ、近隣の県に移行する可能性があるという。例えば、東京の人口はリモートワークの影響や、外国人労働者の帰国などにより、現象に転じた。今後もオフィス需要の低下などを考えながら、建設投資についての動向をチェックする必要があります。

 

また、来年の東京オリンピックは縮小して実施することが想定されているため、期待していた経済刺激が想定よりも低くなる可能性があり、さらに景気が冷え込む可能性が十分にあります。

 

こういった景気後退は、建築の特に個人の消費動向に比例する可能性が高いので、今後の動きを確認していくようにしましょう。特に、都心部でない地方都市や首都近郊の地域がどのような土地価格の変動が起きるのか確認することで、今後の見通しを考えることができます。

 

一方で、コロナウイルスが長い期間を経てくれば、コロナウイルス前と近い経済に戻る可能性も十分にあります。現在の人の動きを考えながら、長期の視点で建設投資が変動していくのか考えるのがよいでしょう。

 

まとめ

今回は、建設投資というテーマで、近年の動向、県別投資の推移、建設投資額、五輪延期・中止の影響、コロナウイルスの建設投資などを書きました。建設投資についての理解は進みましたでしょうか?

 

もし建設投資について気になることがあれば、こちらの記事をぜひもう一度読んで参考にしてみてくださいね。

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