不動産投資に興味がある方は、区分マンションというキーワードを聞いたことがあるかたもいらっしゃるかもしれません。
そこで今回は、区分マンションについて徹底解説していきたいと思います。
- 分譲マンションと区分マンションはどう違う?
- 分譲マンションと区分マンションのローンは違うの?
- 区分マンションと一棟マンションはどう違う?
- 区分マンションかアパート一棟買いにするのか?
- 区分マンションは何戸まで購入可能?
- 区分マンション投資は初心者向き?その理由とは
- 現金での区分マンション投資はデメリットが多い?
- 複数購入のメリットとデメリット
- まとめ
分譲マンションと区分マンションはどう違う?
分譲マンションと区分マンションの違いは「目的」です。「住む」を目的とした場合は分譲マンション、「投資」を目的とする場合は区分マンションです。例えば、家族ができたことで住む家を購入したい場合は、分譲マンションを購入します。
しかし、家族のために資金を増やしたいと考え、投資を目的として1つの部屋を購入するのは区分マンションを購入するのです。実際の購入方法は同じでも、管理会社との関係性が異なります。
管理会社と共に利益を出すことを考えるのか、住んで満足できる住居を手に入れるかは、大きな違いとなります。また、分譲マンションは通常1戸だけを購入するのに対し、区分マンションは複数購入が可能です。
分譲マンションと区分マンションのローンは違うの?
分譲マンションは、住居目的で購入するため、住居用のローンを申請し、家を購入することができます。このローンは、生活に必要なローンのため、区分マンションを購入する際に組む、投資用のローンと比較して、低い金利で借入をすることができます。
住居用のローンでお金を借りて、投資用のローンに回せばいいのではないかと考えた方もいるかもしれませんが、住居用のローンで購入した物件を不動産投資に回すことは規約上できないので、不正を働かないように注意しましょう。最悪の場合ですと、ローンが解除になるケースもあります。
区分マンションと一棟マンションはどう違う?
区分マンションは、一部屋のことをさします。そのため、マンションをまるごと購入する一棟買いとは異なるので覚えておきましょう。区分マンションは一部屋のみの購入になるため、持ち出しの資金が少なく済みます
。一方で一棟買いの場合は、マンション全体の修繕計画を立てやすいなどのメリットがあります。また、複数の部屋を持つことで、空室のリスクを下げることができます。一部屋の場合は、その部屋が埋まっていない場合、賃料が入ってこないですよね。
区分マンションかアパート一棟買いにするのか?
区分マンションの場合は、区画で決められた区域のみのマンションを保有するため、マンションの改修などオーナー同士で話し合わなければなりません。
また、複数保有する場合、逐一契約書をまた締結しなければなりませんが、アパート一棟買いの場合は、複数の部屋を一括で購入できるので、手離れよく不動産投資を行うことができます。
また、一棟買いの場合は、土地も保有することができます。区分マンションの場合は、あくまで部屋の保有になってしまうので、老朽化すると空室リスクも高まりますが、アパートを一棟で購入した場合は、最悪土地だけにして、売却することができるというのも嬉しいですよね。
一方で、区分マンションの場合は、管理組合が共有スペースの管理をしてくれたり、はじめにかかる費用がすくなくなるなどのメリットがあります。
区分マンションは何戸まで購入可能?
資金に上限がないと仮定すると、区分マンションの購入可能な戸数に決まりはありません。例えば、全30戸の部屋があるマンションの1戸を購入もできますが、30戸全てを購入することも可能です。
しかし、マンション1棟のオーナーとの話し合いなどにより、具体的な戸数は決まります。契約するマンションにより、異なりますので、確認するようにしましょう。また、例えば30戸全てが購入できるとしても、1棟を購入するのと同じ程度の資金が必要になります。
利益率から検討すると、管理のしやすさなどから1棟購入の方が利益が上がることが多いため、慎重に検討する必要があります。単に複数購入をすれば利益が上がるのではなく、最初の投資額を回収する必要があるとお忘れないようにしましょう。最初の投資額が大きいほど、回収に失敗する可能性は高くなります。
区分マンション投資は初心者向き?その理由とは
区分マンション投資は、初心者に向いていると言われます。理由には以下が挙げられます。
・投資額が少ない
・管理会社との協力
・分散投資も可能
主にリスク管理に着目すると、区分マンション投資は比較的リスクが少ない投資と言えます。購入する戸数を増やせば、分散投資により空室率を薄くすることができるので、全く収入が無い時期が少なくなります。
マンション投資の初心者は、利益を考えてしまいがちですが、重要なのはリスクを分散しやすい点です。
また、管理会社と協力できるのも利点と言えます。いつも部屋が気になり、修繕が必要な個所はないかと見に行かなければならないのなら、手間暇がかかります。しかし、区分マンションには管理会社がつきます。
物件を常に確認する必要が無くなり、管理会社からの連絡により修繕費などを検討します。自由な時間に投資を行えるのも、メリットと言えるでしょう。
現金での区分マンション投資はデメリットが多い?
現金で区分マンション投資を検討している場合、デメリットを知っておかなければいけません。具体的に以下があります。
・利益になるまでに時間がかかる
・収益性が変化する可能性がある
区分マンション投資は、投資した資金を回収するのに時間がかかります。例えば、3000万円で部屋を購入した場合、月10万円の家賃をもらうとしても300ヵ月必要です。
区分マンション投資は、長期的な目線での投資ですので、目先の資金がなくなるのが最大のデメリットです。老後のために投資をしたとしても、明日のお金が無いのでは意味がありません。
将来への投資と理解したうえで、余裕資金で検討すると良いです。また、数十年後に建物の価値が変化することは多く、投資した資金を上手く回収できる可能性が低くなります。通常、建物は老朽化します。築10年の建物と、築30年の建物では建物自体の価値が異なります。基本的に新しい物件の方が価値が高く、古い物件は価値が低いです。
東京オリンピックなどで地価が高騰したのは有名ですが、新型コロナの影響で地価が落ちていく可能性も十分に考えられます。長い将来を考えたとき、本当に利益になるかの検討をつけにくく、投資した現金を回収できる可能性は不明でしょう。
複数購入のメリットとデメリット
区分マンション投資を検討し、複数購入をする場合、メリットとデメリットを知っておきましょう。
#複数購入のメリット
全ての部屋に入居者がいる場合、収入は大きくなります。当然、投資額の回収も早くなるため、上手くいけば数年で投じた資金を回収できる人も珍しくありません。
また、入居者が少ない場合でも、全く収入が無い可能性が低くなるため、安定していると言えます。長期的な計画が崩れる可能性が低いため、不労所得を手に入れる可能性が高まります。
#複数購入のデメリット
購入時に必要な金額が大きいのが最大のデメリットです。現金購入を検討しても、融資購入を検討しても、莫大な資金が必要なのは言うまでもありません。
大きな割引も期待できないため、投資額が回収できない可能性があります。また、部屋に不具合が出る可能性も高まり、必要に応じた修繕費が大きく必要になる場合があります。
まとめ
今回は、区分マンションというテーマで、分譲マンションとの違い、投資用ローンの違い、一棟買いマンションとの違い、現金購入について、複数保有についてなどに触れました。
不動産投資で区分マンションの購入を考えている場合は、ぜひもう一度読んでみてくださいね。