優良株の基本は長期保有?メリットとデメリットを解説!

優良株の基本は長期保有?メリットとデメリットを解説!|投資がもっと楽しくなるメディア

 

株式投資で銘柄選びをしていると優良株についての情報を手に入れられることがあります。優良株とはどのような株式を指すのでしょうか。この記事では優良株の一般的な特徴を解説し、運用するときのポイントを紹介します。

 

株式投資で銘柄選びをしていると優良株についての情報を手に入れられることがあります。優良株とはどのような株式を指すのでしょうか。この記事では優良株の一般的な特徴を解説し、運用するときのポイントを紹介します。

 


優良株とは

優良株とは一般的には優良企業の株式を指します。優良企業とは売上高が十分にあり、安定した経済成長を続けている企業のことです。突発的に利益が上下動するようなことがあまりなく、持続的に成長し続けて営業利益が常にプラスになっているのを基準として考えるのが典型的です。


業界でトップのシェアを持っている消費財のメーカーや、多岐にわたる業界でトップクラスの売り上げをキープしている企業など、様々なパターンがあります。


このような優良企業の株式は値下がりするリスクがあまりなく、長い目で見るとゆっくりではあっても株価が上がっていくと期待されます。そのため、株式投資の中でも比較的リスクが低い方法として着目されているのが優良株です。


優良株には大手企業が多いのが特徴で、誰もが知っているような企業の銘柄がよく紹介されています。ただ、急成長をしてきたベンチャー企業が安定期に入って優良株の仲間入りを果たすようなケースもあるため、個々の企業が市場でどのような位置を占めているかを見て判断することが大切です。


中小企業庁の定義では大手企業に含まれていない企業でも優良株に挙げられていることがしばしばあります。基本的には競合他社の売り上げが伸びたとしてもあまり動じることなく、営業利益を高い水準で維持し続けられる基盤ができている場合には優良企業の候補として考えることが可能です。


優良株は長期保有が基本

株式投資で優良株がよく注目されているのは長期的な投資による資産形成をしやすいからです。株式投資は投資期間による分類をすることができます。デイトレーダーやスイングトレーダーがよく行っているのが短期取引です。


数時間や数日の株価の動きを見て、株価が安いときに買い、株価が高くなったタイミングで速やかに売るのが短期取引の一般的なアプローチです。これに対して中長期投資では数ヶ月から数年、あるいは数十年という谷で株式を保有します。


保有している間は営業利益が上がっている限りは配当金や株主優待を受け取ることができ、長期保有によって株価が十分に上がったら売却によって利益を得られるというのが中長期投資です。


優良株は持続的に成長すると期待されるのが特徴なので、中長期保有による株式投資に向いています。株式を購入したら保有したままじっと待ち続けるだけで問題がなく、企業が安定経営をしているかどうかだけ確認すれば良いのが特徴です。


経営破綻を起こしそうな状況があったら売却を検討しなければなりませんが、銘柄選定を見誤っていなければ長期的な成長を続けてくれるでしょう。どのくらいの期間にわたって保有したいかを考えて投資先を選ぶのが重要で、期間の考え方の違いによって優良株も異なります。通常は数年単位で安定経営を続けられる企業の株式が選定されています。


優良株主優待とは

株式投資をするときには株主優待を狙うケースもしばしばあります。その影響で優良株と並んでよく注目されるようになったのが優良株主優待です。


優良株主優待には明確な定義があるわけではありませんが、典型的な解釈としては投資額に対して株主優待の価値が大きいものを指します。株主優待の内容は企業が自由に決めていて、企業によっては株主優待が一切ない場合もあります。


内容としてはその企業で製造している商品のサンプル、提供しているサービスの割引利用チケットや優先利用権が代表的です。また、提携企業の製品や全く関連性のない商品券やギフトカードを株主優待としていることもあります。


株主優待を受け取るには条件が定められていることが多く、1単元以上持っていないと受け取れない場合も多々あります。100株が1単元なので、2000円の株式だったとしたら株主優待を受け取るには20万円の資金が必要です。


株主優待の評価額が1万円だったとしたら5%の利益になると考えられますが、5万円相当だった場合には25%分の利益になります。このような考え方で利益率が高いと考えられるものが優良株主優待としてよく取り上げられています。


ただ、受け取った株主優待が自分にとって必要なものでなかったら意味がありません。株主優待を手に入れる目的で投資をするときには、内容をよく吟味して欲しいものが手に入るようにしましょう。


優良株の探し方

長期保有による資産形成をしたいと思ったときには数ある銘柄の中から優良株を探し出すのが大切です。複数の銘柄に分散投資をすることもできる点や、興味を持っている業界の方が動向の情報を得やすい点も考慮すると、できるだけ多くの優良株情報を手に入れて比較検討するのが重要と言えます。


優良株の探し方には二通りあり、両方とも並行して行うのが大切です。一つ目は証券会社や投資顧問会社などからの情報を取得する方法です。一般の人に公開されている情報なので多くの投資家が目にしています。


本当に優良株であれば話題が沸騰するのでSNSなどでも情報が拡散しやすいでしょう。投資家による売買が進むので最初は株価が乱れがちですが、長期的に安定して成長する可能性が高いのが魅力です。


二つ目は企業研究を通して自分なりに見つけ出す方法です。IR情報を確認するとどのような業績だったかがわかり、中長期経営計画を見てみると今後三年間くらいの事業方針を見極められます。


大きな転換をしようとしている企業はリスクがありますが、無難な道を選びつつ利益を確保できるようにしている企業は数年間は安定して成長すると考えられるでしょう。


競合他社の情報も集めて比較してみると優良企業を選び出せます。このような方法を証券会社などから発信されている優良株に対して行うとスムーズに銘柄を選定できます。


優良株を選ぶメリットとデメリット

優良株を狙う株式投資には長期的に保有して大きな資産形成を狙えるメリットがあります。投資先として選んだ企業が成長を続けていく限りは株価は上がっていくと期待できるので、一時的な値下がりがあったとしても動じずに投資を続けられるでしょう。


日々、株価チャートを見て上がるか下がるかを見なくても投資による資産形成を行えるのも優良株を選ぶメリットです。しかし、優良株に投資する方法にはデメリットもあるので注意しましょう。


優良株かどうかを判断するのが難しいのが最大のデメリットです。向こう数年にわたって安定的に利益を生み出せるかどうかは予測が難しい場合が多々あります。ITが様々な業界を揺るがしたように、新しい技術開発によって廃れていくものが発生します。


現在では想定できなかった技術が数年後に生み出され、一大企業の経営が揺らぐ可能性もあるでしょう。そのため、優良株と思っていたのに数年後には株価が大幅に下落してしまうリスクもあります。


また、優良株は急変を起こしにくいのもデメリットになる場合があります。長期保有の場合にはあまり大きな問題になりませんが、デイトレードやスイングトレードをしようとするとあまり値動きが大きくないので利益を生み出しにくいのです。
そのため、短期取引による利益を狙う場合には優良株が良いとは必ずしも言えません。


優良株で安定した資産形成を狙おう

優良株を狙って株式投資をする方法は安定した資産形成をしやすいのがメリットです。優良株の選び方が難しいのは確かですが、銘柄の選定に成功すれば持続的に資産を増やしていけるので優良株への投資に挑戦してみましょう。