株式投資は種類によって投資のしやすさも異なります。初心者でも投資しやすいことで人気があるのがインデックス投資です。各種の株価指数を投資の運用に使用するところがほかの投資法との違いですが、ここではインデックス投資の特徴や方法について、詳しく紹介します。
- インデックス投資とはどのようなものか
- さらにわかりやすいインデックス投資の特徴
- インデックス投資とETF
- インデックス投資により株式を購入するメリット
- 日経平均株価とインデックス投資
- 初心者でも投資しやすいインデックス投資
インデックス投資とはどのようなものか
インデックス投資とは、株価の指数の値動きと同じような動きをすることを目標としておこなわれる投資のことです。指数のことを英語でインデックスと言うことからインデックス投資と呼ばれています。
インデックス投資に使用されている株価指数にもさまざまなものがあり、投資がおこなわれる国によっても異なっています。日本の株式市場でインデックス投資をおこなう場合には、国内の株式に関連する株価指数を用いて投資をおこないますが、日本だけでも複数の種類のインデックス投資に使用できる投資指数があります。
日本における代表的な指数の一つがTOPIXですが、これは東証株価指数のことです。TOPIXは東京証券取引所の一部に上場している全ての株式を対象にして、計算されていることが特徴の株価指数です。
特定の業種の株式に偏った指数ではないために、東京証券市場全体の値動きを知ることができます。国外の株式市場でインデックス投資のために使用されている代表的な株価指数がダウ平均です。
ダウ平均とはアメリカのダウ・ジョーンズという会社が発表している株価指数で、アメリカ市場の全ての株式を計算しているのではなくて、アメリカ国内の代表的な企業の株式を厳選して指数を計算しています。
各事業分野ごとのダウ平均も発表されていて、海外市場のためのインデックス投資にもよく利用されている指数です。
さらにわかりやすいインデックス投資の特徴
インデックス投資について初心者が理解しにくいところは、株価指数に合わせて資産の運用をおこなうというところです。これをさらにわかりやすく解説すると、インデックス投資に使用している株価指数が前日よりも2パーセント上昇した場合、投資のために所有している株式の価額も、2パーセント上昇するように株式を運用することと説明できます。
つまり、指数とは反対の動きをするような特殊な銘柄の株式ではなく、株価の平均である株価指数が上昇すれば、その株式の値も上がるような平均的な値動きをする株式を購入するのが、インデックス投資の基本になります。
市場全体の株価が上昇することにより、個々の株式の価格も上昇することがありますが、インデックス投資に利用しやすいのはこうしたタイプの株式です。どのような株価指数を使用してインデックス投資をおこなうかによっても、投資の運用に違いが出ることがあります。
インデックス投資をおこなう場合には、できるだけ株式市場全体の動きを表している指標を用いた方が、全体的な株価の動向を考慮して投資ができます。TOPIXがインデックス投資に使用されることが多いこともこうした理由によるもので、TOPIXの計算にはおよそ1700種類の銘柄が使用されていることから、市場全体の株価の値動きを知るためには最適な指標です。
インデックス投資とETF
インデックス投資をおこなう場合に、知っておくと役に立つのがETFに関する知識です。ETFとは世界各地の金融商品取引所に上場されている投資信託のことで、投資信託とは投資家から集めた資金をプロの投資家が運用して収益を分配する商品のことです。
投資信託としてのETFの特徴は、株価指数の変化に連動するように資産を運用することで、インデックス投資を利用して投資をおこなっている代表的な金融商品です。そのために、インデックス投資を利用して投資家が投資をおこなう場合には、こうした投資信託を購入するのが一般的な方法です。
東京証券取引所に上場されているETFだけでも200種類以上の投資証券があります。上場されていない投資信託の中にもインデックス投資で投資をおこなっているものが数多くあり、こうした投資信託を購入することで、初心者でも簡単にインデックス投資ができるようになっています。
どの投資信託を購入するかによっても、獲得できる収益に違いが生じますが、購入する投資信託を決める場合には、まずその投資信託がどのような株価指数を用いてインデックス投資をおこなっているのか確認をした方がおすすめです。
ETFを購入して資産運用をおこなう場合には、資産運用を実際におこなっている投資信託に信託報酬を支払って投資をおこなうことになります。投資から得られた収益から信託報酬を控除した分が投資家の利益になりますが、信託報酬の金額は購入する投資信託により違いがあります。
インデックス投資により株式を購入するメリット
インデックス投資により株式を購入することは、さまざまなメリットがあります。株の投資を始めたばかりの人にとって大きなメリットとなるのが、株式に関する知識が必要でないことです。
通常、株式を購入して資産運用をする場合には、株式の値動きに関する知識だけでなく、購入する株式の企業の動向など、さまざまな情報が必要になります。確実に価格が上がりそうな銘柄を見極めるだけでも初心者には非常に手間のかかる作業ですが、そうした面倒な分析をしなくても簡単に株式投資ができるのがインデックス投資です。
株価指数と連動するように運営されている投資信託を購入することで、初心者でも簡単にインデックス投資ができるために、株価の動きや企業の動向に注目する必要もないため、商品を購入するだけで資産の運用ができます。
購入できる金融商品の種類が多いこともインデックス投資のメリットで、東京証券取引所に上場されている投資信託にかぎらず、それ以外の投資信託からも商品を購入できるので、自分の好みに合った金融商品を見つけやすくなっています。
インデックス投資には株式を分散して投資できるメリットもあります。株式投資をする際の基本になるのは特定の株式に集中して投資しないことですが、インデックス投資をおこなっている投資信託では、株式を分散して購入しているので株価の変動によるリスクが軽減しています。
日経平均株価とインデックス投資
インデック投資に使用できる株価指数として利用されることが多いのが日経平均株価です。これは日本経済新聞社が選んだ225の銘柄の平均値で、東京証券取引所の一部に上場されている企業の中から選ばれています。
日経平均株価の計算に使用される株式は東京証券取引所を代表するような銘柄が選ばれているので、日本経済全体の動向を示す指標としても注目されています。
TOPIXのように東京証券取引所の一部に上場している全ての銘柄の平均値ではないために、市場全体の動向を必ずしも示しているわけではありませんが、日経平均株価の計算に使用されている銘柄は売買される価額も大きいために、東京証券取引所の株価の流れを知るうえでは欠かせない指数です。
投資信託にも日経平均株価が広く使用されていますが、日経平均株価を使用したインデックス投資では、日経平均株価の動きと連動するように資産の運用がされています。
そのために、投資信託で購入される株式も日経平均株価の計算に使用されているものが多く、その中でも特に株式市場の動き全体と密接に関係している銘柄が選ばれることも多いです。
日経平均株価の計算に使用されている銘柄は、東京株式市場1部に上場されている株式全体の13パーセント程度に過ぎませんが、日経平均株価を使用してインデックス投資をおこなっている投資信託は、安定した人気があります。
初心者でも投資しやすいインデックス投資
株式投資の初心者でも資産運用がしやすいのがインデックス投資です。インデックス投資をおこなっている投資信託を購入するだけで資産運用ができるために、株式や企業に関する知識を知らなくても資産運用ができるのがメリットです。